漢字の覚え方 賓

今日は賓（ヒン）、濱・浜（ヒン）、嬪（ヒン）、殯（ヒン）という漢字のについて説明します。基本になる漢字は『賓（ヒン）』です。大切なお客様・近い様子を表しています。基本の音読みは『ヒン』と読みます。

漢字は足し算で表わす事が出来るものについては、意味を考えて漢字の足し算で覚えると便利です。賓（ヒン）に何を足すとどのような漢字になるか考えます。賓（ヒン）、浜（ヒン）は中学校で覚える常用漢字、濱（ヒン）、嬪（ヒン）は常用漢字から外れていますが、漢字の足し算で一緒に覚えましょう。

　『賓（ヒン）』bīnは、客神様・大切なお客様を表す会意文字です。漢字の足し算で覚えるならば、宀（屋根・家）＋万（犠牲・供物）＋貝（財宝）＝賓（儀式で迎える客神様。大切なお客様）です。漢字の部首は『貝・かい』、漢字の意味は『客神様』、『賓（まろうど）』、『大切な客として扱う』、『くっつく』、『嫁をとる』です。

白川は万は犠牲を表すものとして神を迎える儀式と関係しているとしています。

篆文では万ではなく丏の字体が使われています。

藤堂は、宀（屋根・家）＋豕（ぶた・くっつく・並ぶ）の会意文字で、後に貝を添えて礼物を持って来て主人と並ぶ客を表すようになったと述べています。

異体字に兵bīngを使った宾（ヒン）があります。

音読みは呉音・漢音ともに『ヒン』、訓読みは常用外に『賓（まろうど）』があります。大切な客人を賓客（ヒンキャク・ヒンカク）、招待された客を来賓（ライヒン）、ぴったりと従うことを賓服（ヒンプク）といいます。

良い意味の漢字で『うら』、『つぐ』、『つら』と名前に使われます。

賓（ヒン）は中学生で習う常用漢字です。

　『濱・浜（ヒン）』bīnは、浜（はま）を表す形声文字です。漢字の足し算で覚えるならば、氵（水）＋賓（くっつく）＝濱（水が陸すれすれに接する水際。浜）です。漢字の部首は『氵・さんずい』、漢字の意味は『浜（はま）』、『水際』、『天と地の接するところ』、『ぎりぎり』です。

藤堂は瀕（ヒン）と同じであるとし、白川は瀕（ヒン）の方が正字であろうとしています。

異体字に兵bīngを使った浜（ヒン）があり、我が国の常用漢字では浜（ヒン）の字体を使います。

音読みは呉音・漢音ともに『ヒン』、訓読みは常用外に『浜（はま）』があります。海に面した浜を海浜（カイヒン）、今にも死にそうなことを瀕死・浜死（ヒンシ）といいます。

浜（ヒン・はま）は中学生で習う常用漢字、濱（ヒン・はま）は常用漢字から外れています。

　『嬪（ヒン）』pínは、身分の高い人の妻を表す形声文字です。漢字の足し算で覚えるならば、女（女性）＋賓（くっつく・ペアをなす者）＝嬪（夫に連れ添う女性。身分の高い人の妻。嬪（ひめ））です。漢字の部首は『女・おんなへん』、漢字の意味は『身分の高い人の妻』、『嬪（ひめ）』、『天子の近くに使える女官』です。

音読みは呉音が『ビン』、漢音が『ヒン』、訓読みは『嬪（ひめ）』です。非常に美しい人を別嬪（ベッピン）といいます。

異体字に兵bīngを使った嫔（ヒン）があります。

嬪（ヒン・ひめ）は常用漢字から外れています。

　『殯（ヒン）』bīnは、殯（もがり）を表す形声文字です。漢字の足し算で覚えるなら、歹（死体）＋賓（くっつく・ペアをなす者）＝殯（死体に連れ添う。殯（もがり））です。漢字の部首は『歹・かばねへん』、漢字の意味は『死体を柩に納めて安置する』、『殯（もがり）』です。

音読みは呉音・漢音ともに『ヒン』、訓読みは『殯（もがり）』です。死者を納棺することを殯柩（ヒンキュウ）といいます。

殯（ヒン・もがり）は常用漢字から外れています。

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『漢字の覚え方 賓』 賓 濱 浜 嬪 殯

参考図書http://bit.ly/1Xs359Oです。漢字についてより詳しく知りたい方は、←左記ブログページの本をお読みください。

少し練習しましょう。

1.きひん（　　　）席。

2.らいひん（　　　）の挨拶。

3.かいひん（　　　）公園。

4.べっぴん（　　　）さん。

5.もがり（　　）。

解説です。基本の漢字は賓、濱（はま）は氵（さんずい）を足して濱、嬪（ひめ）は女を足して嬪、殯（もがり）は歹・かばねへんを足して殯です。

解答です。貴賓、来賓、海濱、海浜、別嬪、殯。

漢字の覚え方 頻

今日は頻（ヒン）、瀕（ヒン）、顰（ヒン）という漢字のについて説明します。基本になる漢字は『頻（ヒン）』です。水際が迫ること・物事が頻（しき）りに起こる様子を表しています。音読みは『ヒン』と読みます。

漢字は足し算で表わす事が出来るものについては、意味を考えて漢字の足し算で覚えると便利です。頻（ヒン）に何を足すとどのような漢字になるか考えます。頻（ヒン）は中学生で習う常用漢字、瀕（ヒン）は人名用漢字、顰（ヒン）は常用漢字から外れていますが、漢字の足し算で一緒に覚えましょう。

 『頻（ヒン）』pínは、水際が迫ること・頻（しき）りに物事が起こる様子を表す会意文字です。漢字の足し算で覚えるならば、歩（水を渡る。渉の略体）＋頁（頭・人間）＝頻（水際が迫ること。頻（しき）りに物事が起こる）です。漢字の部首は『頁・おおがい』、漢字の意味は『頻（みぎわ）』、『頻（しき）りに』です。

音読みは呉音が『ビン』、漢音が『ヒン』、訓読みは常用外に『頻（しき）りに』があります。たびたび、しょっちゅうを漢語で頻繁（ヒンパン）、物事が繰り返し起こる度合いを頻度（ヒンド）といいます。

頻（ヒン）は中学生で習う常用漢字です。

　『瀕（ヒン）』bīnは、水際を表す形声文字です。漢字の足し算で覚えるならば、氵（水）＋頻（水際が迫ること）＝瀕（瀕（みぎわ）。ほとり）です。漢字の部首は『氵・さんずい』、漢字の意味は『瀕（みぎわ）』、『ほとり』、『すれすれ』です。

音読みは呉音が『ビン』、漢音が『ヒン』、訓読みは常用外に『瀕（みぎわ）』があります。死にかかっていることを瀕死（ヒンシ）といいます。

藤堂は濱（ヒン）と同じであるとしています。

瀕（ヒン）は人名用漢字です。

　『顰（ヒン）』pínは、眉を頻（しき）りに顰（ひそ）める様子を表す形声文字です。漢字の足し算で覚えるならば、頻（水際が迫ること・しきりに）＋卑（低い）＝顰（眉の間隔を近寄せて顰める。ひそめる）です。『頁・おおがい』、漢字の意味は『顰（ひそ）める』、『顰（しか）める』です。

音読みは呉音が『ビン』、漢音が『ヒン』、訓読みは『顰（ひそ）める』、『顰（しか）める』がです。心配や不快のために眉を顰めることを顰蹙（ヒンシュク）といいます。

顰（ヒン）は常用漢字から外れています。

http://huusennarare.cocolog-nifty.com/blog/2018/11/post-dc9d.html

『漢字の覚え方 頻』  頻 瀕 顰

参考図書http://bit.ly/1Xs359Oです。漢字についてより詳しく知りたい方は、←左記ブログページの本をお読みください。

少し練習しましょう。

1.ひんぱん（　　　）に訪れる。

2.爆弾低気圧の ひんど（　　　）を調べる。

3.ひんし（　　　）の重症。

4.ひんしゅく（　　　）を買う。

解説です。基本の漢字は頻、瀕（みぎわ）は氵（さんずい）を足して瀕、顰（ひそ）める、顰（しか）めるは卑を足して顰です。

解答です。頻繁、頻度、瀕死、顰蹙。

漢字の覚え方 品

今日は『品（ヒン）』pǐnという字を基本とした品（ヒン・しな）、臨（リン・のぞむ）という漢字について説明します。

漢字は足し算で表わす事が出来るものについて、意味を考えて漢字の足し算でを覚えると便利です。『品』に何を足したら臨になるのかを考えてます。品は小学校3年生で習う漢字 、臨は小学校6年生で習う漢字 です。学年、学校に関係なく一緒に覚えましょう。

　『品（ヒン）』pǐnは、いろいろな品物を表す会意文字です。漢字の足し算で覚えるならば、口（もの）＋口（もの）＋口（もの）＝品（いろいろな品物）です。漢字の部首は『口・くち』、意味は『品（しな）』、『等級』、『位』、『人柄』です。

音読みは呉音が『ホン』、漢音が『ヒン』、訓読みが『品（しな）』です。品物の善し悪しを評価することを品評（ヒンピョウ）、品物の値打ち・人柄の良さを品位（ヒンイ）、人柄のことは品性（ヒンセイ）ともいいます。

品性を表す重要な文字で、『かず』、『かつ』、『しな』、『ただ』、『のり』、『ひで』と名前に使われます。

品（ヒン・しな）は小学校3年生で習う漢字です。

　『臨（リン）』pǐnlínは、高い所から下を見る様子を表す会意文字です。漢字の足し算で覚えるならば、臣（下を見る目）＋人（ひと）＋品（いろいろ）＝臨（高い所から下方のいろいろな物を見る。臨む。のぞむ）です。漢字の部首は『臣・しん』、漢字の意味は『臨（のぞ）む』、『面と向かう』です。

音読みは呉音・漢音ともに『リン』、訓読みが『臨（のぞ）む』です。海に臨むことを臨海（リンカイ）、死に面と向かうことを臨終（リンジュウ）、医者が病床に臨むこと・医療の実際を臨床（リンショウ）といいます。

臨（リン・のぞむ）は小学校6年生で習う漢字 です。

漢字の世界では『みる』について、ニュアンスの違いがあります。

見（み）る　目立つ。目に止まる。現れる。見（ケン）http://bit.ly/ZCbIEZ

視（み）る　真っ直ぐ視る。注意して視る。視（シ）http://bit.ly/1Vps6QQ

看（み）る　手をかざして看る。よくみる。看（カン）http://bit.ly/1Z5TbdM

診（み）る　細かいところまですみずみまでみる。診（シン）http://bit.ly/1ygC0wK

察（み）る　すみずみまでみる。察（サツ）http://bit.ly/1zwPD77

覧（み）る　高い所から下を覧る。覧（ラン）http://bit.ly/25ApacQ

臨（のぞ）む　高い所から下を臨む。臨（リン）http://bit.ly/1WvVxot

監（み）る　上から下のものをみて、みさだめる。監（カン）http://bit.ly/25ApacQ

観（み）る　多くのものを比べて観る。批評する。観（カン）http://bit.ly/11kw1b1

眺（なが）める　右に左にと広く見渡す。眺（チョウ）http://bit.ly/2t44mNH

望（のぞ）む　遠くの見えにくいものをもとめみる。望（ボウ）http://bit.ly/1v84fty

品を使った漢字

區（ク）につきましては『漢字の覚え方 区』http://bit.ly/1p75OCe 、癌（ガン）につきましては『漢字の覚え方 厂』http://bit.ly/1nj7Nro をご覧ください。

『漢字の覚え方 臣』 も御覧ください。

http://huusennarare.cocolog-nifty.com/blog/2015/11/post-4725.html 

『漢字の覚え方 品』 品 臨

参考図書http://bit.ly/1Xs359Oです。漢字についてより詳しく知りたい方は、←左記ブログページの本をお読みください。

少し練習しましょう。

1.ひんぴょう（　　　）会。

2.しながわ（　　　）駅。

3.りんかい（　　　）学校。

4.りんしょう（　　　）試験。

解説です。基本の漢字は品、臨（のぞ）むは臣と人を足して臨です。

解答です。品評、品川、臨海、臨床。