漢字の覚え方 盾
今日は盾(ジュン・たて)、循(ジュン・めぐる)、楯(シュン・たて)、遁(トン・にげる)という漢字のについて説明します。基本になる漢字は『盾(ジュン)』shǔn dùnです。様子を表しています。基本の音読みは『シュン』か『ジュン』で、漢字によっては『トン』と読みます。これらの漢字は『盾(ジュン)』という同じ構成要素を持つので、漢字の足し算で表すことが出来ます。
漢字は足し算で表わす事が出来るものについては、意味を考えて漢字の足し算で覚えると便利です。盾に何を足すとどのような漢字になるか考えます。盾(ジュン)、循(ジュン)は中学校で習う常用漢字、遁(トン)は人名用漢字です。漢字の足し算で一緒に覚えましょう。
『盾(ジュン)』shǔn dùnは、目を隠す蔽(おお)いを表す象形文字です。藤堂は会意文字であるとしています。漢字の足し算で覚えるならば、目(め)+厂ナ(それを蔽うひさし)=盾(目や顔を傷つけないようにかくす盾・たて)です。漢字の部首は『目・め』です。意味は『盾(たて)』、『たよりにする』です。
音読みは呉音が『ジュン』、漢音が『シュン』、訓読みは『盾(たて)』です。矛(ほこ)と盾(たて)、両立しないもののたとえを矛盾(ムジュン)といいます。呉音で『ドン』と読んでインドネシアの通貨を表すこともあります。
盾(ジュン)は中学校で習う常用漢字です。
『循(ジュン)』xúnは、盾をたよりにして寄り添って行く様子を表す形声文字です。漢字の足し算で覚えるならば、彳(行く)+盾(たよりにする)=循(盾をたよりにして寄り添って行く。循(したが)う。添う。循(めぐ)る)です。漢字の部首は『彳・ぎょうにんべん』です。意味は『循(したが)う』、『循(めぐ)る』です。
音読みは呉音が『ジュン』、漢音が『シュン』、訓読みは『循(したが)う』、『循(めぐ)る』です。法律にしたがい民を治めることを循良(ジュンリョウ)、旧来のことに循(したが)うことを因循(インジュン)、一回りして出発点にかえり、繰り返すことを循環(ジュンカン)といいます。
循(めぐ)るは巡(めぐ)ると書くのが普通です。
循(ジュン)は中学生 で習う常用漢字です。
『楯(ジュン)』shǔnは、てすりを表す形声文字です。漢字の足し算で覚えるならば、木(木製品)+盾(たよりにする)=楯(たよりにする木製品。てすり。欄干。木製の盾)です。漢字の部首は『木・きへん』です。意味は『てすり』、『たて』です。
音読みは呉音が『ジュン』、漢音が『シュン』です。訓読みは『楯(たて)』です。非常に良い意味の漢字で『たち』、『たて』と名前に使われます。
楯(ジュン)は人名用漢字です。
『遁(トン)』dùnは、盾に隠れて遁(のが)れる様子を表す形声文字です。漢字の足し算で覚えるならば、辶(退く)+盾(たて)=遁(盾に隠れて遁(のが)れる・遁(に)げる)です。漢字の部首は『辶・しんにょう』です。意味は『遁(のが)れる』、『遁(に)げる』です。
音読みは呉音が『ドン』、漢音が『トン』です。訓読みは『遁(のが)れる』、『『遁(に)げる』です。こっそり逃げること・負けて逃げることを遁走(トンソウ)、俗世との関係を絶って静かに暮らすことを遁世(トンセ)といいます。
漢字の部首は『辶・しんにょう』は足で道を行くことを表しています。足の向きや状態はいろいろあります。
☆前向きの場合 進(すす)む 迫(せま)る 迎(むか)える 邀(むか)える 近(ちか)づく 過 (すぎ)る 逼(せま)る 追(お)う 逢(あ)う 遇(あ)う 遭(あ)う 遘(あ)う 逅(あ)う 連(つら)なる
☆後ろ向きの場合 退(しりぞ)く 逆(さか)らう 逃(に)げる 逡(しりぞ)く 遁(のが)れる 避(さ)ける 遠(とお)のく 遺 (のこ)す
☆廻る場合 廻 (めぐ)る 巡(めぐ)る 辺(あた)り 遍(あまね)く
遁(トン・にげる)は人名用漢字です。
http://huusennarare.cocolog-nifty.com/blog/2018/02/post-97ce.html
『漢字の覚え方 盾』 盾 循 楯 遁
参考図書http://bit.ly/1Xs359Oです。漢字についてより詳しく知りたい方は、←左記ブログページの本をお読みください。
少し練習しましょう。
1.むじゅん( )する結果。
2.じゅんかん( )バス。
3.いんじゅん( )姑息。
4.現場から とんそう( )する。
解答です。矛盾、循環、因循、遁走。