漢字の覚え方 龍
今日は 龍・竜(リュウ)、襲(シュウ)、瀧(ロウ)、寵(チョウ)、籠(ロウ)、朧(ロウ)という漢字のについて説明します。基本になる漢字は『龍(リュウ)』で伝説上の獣、優れたもの、大きいもの、長いものを意味します。
漢字は足し算で表わす事が出来るものについては、意味を考えて漢字の足し算で覚えると便利です。卑に何を足すとどのような漢字になるか考えます。竜(リュウ)、襲(シュウ)、滝(ロウ)、籠(ロウ)は中学校で習う常用漢字、龍(リュウ)、瀧(ロウ)、寵(チョウ)は人名用漢字、漢字の足し算で一緒に覚えましょう。
『龍(リュウ)』lóngは、龍(リュウ)を表す象形文字です。伝説上の獣で、形は大蛇に似て四つ足、角と長い髭がある。雲をおこして雨を降らせ春分委は天に昇り、秋分には淵に隠れるという。漢字の部首は『龍・リュウ』です。漢字の意味は『龍(リュウ)』、『天子』、『優れた』、『大きい』です。
我が国では、省略字体の竜(リュウ)が常用漢字体に登録されていて、常用漢字体の竜(リュウ)を使うことが多いです。
音読みは呉音が『リュウ』、漢音が『リョウ』、慣用音が『ロウ』、訓読みは『龍(たつ)』です。龍と虎・強いすぐれたもの、力の伯仲する二人の英雄を龍虎(リュウコ・リョウコ)、龍神が住んでいるという海中の宮殿を龍宮(リュウグウ)、優れた馬を龍馬(リュウマ・リョウマ)といいます。
☆龍頭蛇尾(リュウトウダビ) 龍の頭と蛇の尾。はじめ盛んで終わりに衰えること。
☆龍攘虎搏(リュウジョウコハク) 龍と虎が戦うように、英雄が激しく争う様子。
非常に良い意味の漢字で、『かみ』、『きみ』、『しげみ』、『たつ』、『とお』、『とおる』、『めぐむ』と名前に使われます。
龍(たつ)は辰(たつ)とも書きます。
★中国を中心とした東アジアの世界では、子 丑 寅 卯 辰 巳 午 未 申 酉 戌 亥の十二支を使って暦(こよみ)、時刻、方角を表しました。数字でもなんでもない漢字の順番を覚えるの大変です。そこで、神様に新年の挨拶に来た十二種類の動物になぞらえて、十二支を宛てて覚えたのです。
『辰(シン・たつ)』は、旧暦の3月、時間は午前8時前後(午前7時~9時)、方角は東南東、動物では龍にあてられています。
東洋では幹を表す十干(甲 乙 丙 丁 戊 己 庚 辛 壬 癸)と枝を表す十二支(子 丑 寅 卯辰 巳 午 未 申 酉 戌 亥)を使って60の組み合わせで年を表現します。
竜(たつ・リュウ)は中学校で習う常用漢字、龍(たつ・リュウ)は人名用漢字です。
『襲(シュウ)』xíは、重ね着をする様子・物事を重ねる様子を表す形声文字です。漢字の足し算で覚えるならば、龖・龍(重ねる)+衣(衣服)=襲(衣服を重ねて着る。物事を重ねる。継ぐ。襲う)です。漢字の部首は『衣・ころも』です。漢字の意味は『衣服を重ねて着る』、『物事を重ねる』、『継ぐ』、『襲(おそ)う』です。
物事を重ねる・従来のやり方を継ぐから襲(おそ)うの意味が派生したようです。
龖(トウ)は龍+龍の会意文字で、二匹の龍、重なることを表します。襲(シュウ)では龖(トウ)ではなく龍(リュウ)が使われています。
音読みは呉音が『ジュウ』、漢音が『シュウ』、訓読みは『襲(おそ)う』と常用外に『襲(かさ)ねる』があります。地位や財産を代々子孫が継承することを世襲(セシュウ)、親や師匠の名を継ぐことをを襲名(シュウメイ)、敵を不意に攻めることを襲撃(シュウゲキ)といいます。
非常に良い意味の漢字で、『そ』、『つぎ』、『より』と名前に使われます。
襲(かさねる・シュウ)は中学校で習う常用漢字です。
『瀧(ロウ)』lóngは、瀧(たき)を表す形声文字です。漢字の足し算で覚えるならば、氵(水)+龍(リュウ)=瀧(龍のように水が流れる。瀧)です。漢字の部首は『氵・さんずい』です。漢字の意味は『瀧(たき)』です。
我が国では、省略字体の滝(ロウ)が常用漢字体に登録されていて、常用漢字体の滝(ロウ)を使うことが多いです。
音読みは呉音が『ロウ』、漢音が『ロウ・ラウ』、訓読みは『瀧(たき)』です。水の落ち始めの地点を瀧口(たきぐち)、水が落下し深くなった場所を瀧壺(タキツボ)といいます。
非常に良い意味の漢字で、『たき』、『たけし』、『よし』と名前に使われます。
滝(たき・ロウ)は中学校で習う常用漢字、瀧(たき・ロウ)は人名用漢字です。
『寵(チョウ)』chǒngは、大切に可愛がる様子を表す形声文字です。漢字の足し算で覚えるならば、宀(屋根・部屋)+龍(リュウ)=寵(龍を屋内に囲うように大切にする。大切に可愛がる)です。漢字の部首は『宀・うかんむり』です。漢字の意味は『大切に可愛がる』です。
音読みは呉音が『チュウ』、漢音が『チョウ』です。親に特別可愛がられる子供・時流のってもてはやされる人を寵児(チョウジ)、特別に大切にすることを寵愛(チョウアイ)といいます。
非常に良い意味の漢字で、『うつく』、『うつくし』、『よし』と名前に使われます。
寵(チョウ)は人名用漢字です。
『籠(ロウ)』lóng・lǒngは、籠(かご)を表す形声文字です。漢字の足し算で覚えるならば、竹(竹製品)+龍(龍の様な・円筒状で長い)=瀧(円筒状で長い竹製品。籠。かご)です。漢字の部首は『竹・たけかんむり』です。漢字の意味は『籠(かご))』、『籠(こも)る』、『まるめこむ』です。
音読みは呉音が『ル』、漢音が『ロウ』、訓読みは『籠(かご)』、『籠(こも)る』です。籠に飼われている鳥を籠鳥(ロウチョウ)、敵に囲まれて城に籠ることを籠城(ロウジョウ)、他人をまるめこむことを籠絡(ロウラク)いいます。
省略字体に篭(ロウ)があります。
籠(かご・ロウ)は中学生で習うようになった常用漢字です。
http://huusennarare.cocolog-nifty.com/blog/2018/08/post-182d.html
参考図書http://bit.ly/1Xs359Oです。漢字についてより詳しく知りたい方は、←左記ブログページの本をお読みください。
少し練習しましょう。
1.りゅうとう( )蛇尾。
2.せしゅう( )議員。
3.しゅうめい( )披露。
4.敵の しゅうげき( )。
5.たきつぼ( )。
6.時代の ちょうじ( )。
7.皇帝の ちょうあい( )を受ける。
8.敵に囲まれ ろうじょう( )する。
解説です。基本の漢字は龍、襲(かさ)ねる・襲(おそ)うは衣を足して襲、瀧(たき)は氵(さんずい)を足して瀧、寵(大切に可愛がる)は宀(うかんむり)を足して寵、籠(かご)・籠(こも)るは竹を足して籠です。
解答です。竜頭蛇尾、世襲、襲名、襲撃、滝壷、寵児、寵愛、籠城。