漢字の覚え方 庶

今日は庶（ショ）、遮（シャ）、蔗（ショ）という漢字について説明します。基本の漢字は『庶（ショ）』shù で、『光』に関係するイメージがあり、『ショ』や『シャ』と読みます。

漢字は足し算で表わす事が出来るものについては、意味を考えて漢字の足し算で覚えると便利です。『庶』に何を足したら遮、蔗になるのかを考えます。庶、遮は中学生 で習う漢字です。一緒に覚えましょう。

　『庶（ショ）』shùは、家の中で光を集めた様子を表す会意文字です。漢字の足し算で覚えるならば、广（家）＋炗（ひかり）＝庶（家の中で光を集める。集める。諸々）です。漢字の部首は『广・まだれ』、漢字の意味は『集める』、『諸々』、『一般の人』です。

『説文解字』には｢广（家）と炗に従う。炗は古文に光の字｣とあります。

音読みは呉音・漢音ともに『ショ』です。訓読みは常用外に『庶（こいねが）う』があります。世間に一般の人々を庶民（ショミン）、種々の事務を庶務（ショム）、正妻でない女性（諸々）から生まれた子供を庶子（ショシ）といいます。

庶（ショ）は中学生で習う常用漢字です。

　『遮（シャ）』zhēは、遮（さえぎ）る様子を表す会意文字です。漢字の足し算で覚えるならば、辶(行く）＋庶（物が集まる）＝遮（物が置かれて行く手をふさぐ。遮る。さえぎる）です。漢字の部首は『辶・しんにょう』、漢字の意味は『遮（さえぎ）る』、『かくす』です。

音読みは呉音・漢音ともに『シャ』、訓読みが『遮（さえぎ）る』です。光を遮（さえぎ）ることを

遮光（シャコウ）、遮（さえぎ）って見えないように蔽（おお）うことを遮蔽（シャヘイ）、流れを遮ってとめることを遮断（シャダン）といいます。

遮（シャ）は中学生で習う常用漢字です。

　『蔗（ショ）』は、サトウキビを表す形声文字です。漢字の足し算で覚えるならば、艹(植物）＋庶（集まる）＝蔗（糖分を集める植物。サトウキビ）です。漢字の部首は『艹・くさかんむり』、漢字の意味は『サトウキビ』、『甘い』、『面白い』です。

音読みは呉音・漢音ともに『シャ』、慣用音が『ショ』です。サトウキビを漢語で甘蔗（カンシャ・カンショ）、話が次第に面白くなっていく部分を蔗境(シャキョウ）、サトウキビやサトウダイコンを煮詰めてつくった糖を蔗糖（ショトウ）といいいます。

甘藷（カンショ）http://bit.ly/1tAG41T とはサツマイモのことです。諸（ショ）にも『諸々』、『集まる』の意味があります。

蔗（ショ）は常用漢字から外れています。

http://huusennarare.cocolog-nifty.com/blog/2017/02/post-804b.html

『漢字の覚え方 庶』 庶 遮 蔗

参考図書http://bit.ly/1Xs359Oです。漢字についてより詳しく知りたい方は、←左記ブログページの本をお読みください。

少し練習しましょう。

1.しょみん（　　　）の暮らし。

2.しょむ（　　　）の仕事。

3.騒音を しゃだん（　　　）する。

4.カーテンで しゃこう（　　　）する。

5.話が しゃきょう（　　　）に入る。

解説です。基本の漢字は庶、遮（さえぎ）るは辶(しんにょう）を足して遮、蔗（サトウキビ）は艹（くさかんむり）を足して蔗です。

解答です。庶民、庶務、遮断、遮光、蔗境、

漢字の覚え方 処

今日は『処（ショ）』chǔという字を基本とした漢字の仲間を説明します。この仲間には処（ショ）、拠（キョ）という漢字が含まれます。同じ漢字の構成要素からなるので、漢字の足し算で表すことが出来ます。

漢字は足し算で表わす事が出来るものについては、意味を考えて漢字の足し算で覚えると便利です。『処（ショ）』に何を足したら拠（キョ）になるのかを考えます。処は小学6年生 、拠は中学生 で習う常用漢字です。学年、学校に関係なく一緒に覚えましょう。

　『処（ショ）』chǔは、人がとどまる様子を表す会意文字です。漢字の足し算で覚えるならば、夊（足）＋几（腰かけ）＝処（足を止めて人がとどまる。居る場所。ところ）です。漢字の部首は『几・つくえ』、漢字の意味は『いる場所』、『居る』、『決定する』、『始末する』です。

虎を加えた處がありますが、常用漢字体の処を使って下さい。白川は虎の面を被った神官による祭祀に関係ある漢字であろうと言っています。

几（腰かけ・キ）については『漢字の覚え方 几』http://bit.ly/1ofdNDD をご覧ください。

音読みは呉音・漢音ともに『ショ』、訓読みは常用外に『処（ところ）』があります。家にいて嫁に行かない女性・男女の関係のない女性を処女（ショジョ）、あるべき所に落ち着かせることを処理（ショリ）、仕置きをすること・刑を実行することを処刑（ショケイ）といいます。

☆文学作品では此処（ここ）、其処（そこ）、何処（どこ）などと読ませることがあります。

良い意味の漢字で『おき』、『おく』、『さだむ』、『すみ』、『ところ』、『ふさ』、『やす』と名前に使われます。

処（ショ）は小学校6年生で習う漢字http://bit.ly/1SSc4hW です。

　『拠（キョ）』jùは、その場所を拠り所にする様子を表す形声文字です。漢字の足し算で覚えるならば、扌（動作）＋処（居る場所。尻を落ちつける場所）＝拠（その場所に座を占めて、拠り所にする。拠（よ）る）です。漢字の部首は『扌・てへん』、漢字の意味は『拠（よ）る』です。

音読みは呉音が『コ』、漢音が『キョ』、訓読みが常用外に『拠（よ）る』があります。活動の拠り所になる場所を拠点（キョテン）、場所を占有して他人を寄せつけないことを占拠（センキョ）、 物事が存在するための理由を根拠（コンキョ）といいます。

異体字に、虎と豕からなる 據がありますが、常用漢字体の拠を使って下さい。白川は豦は祭祀に関係ある台座であろうと言っています。

拠（キョ）は中学生 で習う常用漢字です。

http://huusennarare.cocolog-nifty.com/blog/2016/06/post-dcb3.html

『漢字の覚え方 処』 　処　拠

参考図書http://bit.ly/1Xs359Oです。漢字についてより詳しく知りたい方は、←左記ブログページの本をお読みください。

少し練習しましょう。

1.会計 しょり（　　　）。

2.適切な しょち（　　　）。

3.しょけい（　　　）を敢行する。

4.会場を せんきょ（　　　）する。

5.こんきょ（　　　）を示す。

解説です。基本の漢字は処、拠（よ）るは扌を足して拠です。

解答です。処理、処置、処刑、占拠、根拠。