漢字の覚え方 肉

今日は、肉（ニク・しし）、宍（ニク・しし）、肩（ケン・かた）という漢字について説明します。基本になる漢字は『肉（ニク・しし）』です。動物の肉の一切れを描いたものといわれています。

宍（ニク・しし）は肉（ニク・しし）の異体字、肩（ケン・かた）は、肉を表す月（にくづき）が使われています。肉（ニク）は小学校2年生で習う漢字 、肩（ケン・かた）は中学生 で覚える常用漢字、宍（ニク・しし）は常用漢字から外れていますが、一緒にまとめて覚えましょう。

　『肉（ニク）』ròuは、動物の肉の一切れを描いた象形文字です。漢字の一部として使われるときは月という形になります。漢字の部首は『肉・にく』、意味は『肉（にく）』、『人の体』、『肉に似たもの』、『生身の』、『親族』です。

音読みは呉音が『ニク』を使い、漢音の『ジク』は使いません。訓読みは常用外の読み方に『肉（しし）』があります。親・兄弟など親族の事を肉親（ニクシン）、肉を食べることを肉食（ニクショク）、果物の柔らかい可食部を果肉（カニク）、眼鏡を使わない生身の視力を肉眼（ニクガン）といいます。

動物の肉を表す『肉（しし）』は『宍（しし）』の漢字を使うことが多いです。

肉（ニク）は小学校2年生で習う漢字です。

　肉の異体字に『宍（ニク）』ròu があります。白川は象形文字、藤堂は六と肉は音が近く、形声文字としています。漢字の足し算で覚えるならば、宀（家）+六（肉と近い音）＝宍（肉）です。漢字の部首は『宀・うかんむり』、意味は『肉（にく）』で特に『動物の肉』です。我が国では動物の肉を『しし』と呼び、『宍（ニク）』の漢字を使うことが多いです。

音読みは呉音が『ニク』、漢音が『ジク』、訓読みは『宍（しし）』です。非常に重要な漢字で、宍戸（ししど）、宍道湖（しんじこ）など人名・地名に使われます。

宍（しし）は常用漢字から外れています。

　『肩（ケン）』jiān は、人間の肩の部分を表す会意文字です。漢字の足し算で覚えるならば、戸（胴体の付け根から手まで・戸ではない）+月（身体）＝肩（肩から手までの身体の部分。肩）です。漢字の部首は『肉・月・にくづき』、意味は『肩（かた）』です。

音読みは呉音・漢音ともに『ケン』、訓読みは『肩（かた）』です。制服の肩に着ける章（しるし）を肩章（ケンショウ）、肩をならべること・同等であることを比肩（ヒケン）といいます。

肩（ケン・かた）は中学生  で覚える常用漢字です。

http://huusennarare.cocolog-nifty.com/blog/2019/08/post-caa272.html

『漢字の覚え方 肉』　肉　宍　肩　

参考図書http://bit.ly/1Xs359Oです。漢字についてより詳しく知りたい方は、←左記ブログページの本をお読みください。

少し練習しましょう。

1.にくしょく（　　　）動物。

2.にくしん（　　　）との別れ。

3.かにく（　　　）の食感。

4.にくがん（　　　）の視力。

5.ひけん（　　　）しうる作家。

解説です。基本の漢字は肉、異体字の宍（しし）は宀に六を足して宍、肩（かた）は月（にくづき）に戸を足した形で肩です。

解答です。肉親、肉親、果肉、肉眼、比肩。

漢字の覚え方 尼

今日は 尼（ニ・ジ）、泥（デイ）、昵（ジツ）、怩（ジ）いう漢字のについて説明します。基本になる漢字は『尼（ニ・ジ）』です。親しむ様子を表しています。基本の音読みは『ニ』、『ジ』と読みます。

漢字は足し算で表わす事が出来るものについては、意味を考えて漢字の足し算で覚えると便利です。尼に何を足すとどのような漢字になるか考えます。 尼、泥は中学校で習う常用漢字、昵、怩は常用漢字から外れていますが、漢字の足し算で一緒に覚えましょう。

　『尼（ニ・ジ）』níは、人に親しむ様子を表す形声文字です。漢字の足し算で覚えるならば、尸（人の身体）＋比（ならぶ）＝尼（人に親しむ。尼（なず）む）です。漢字の部首は『尸・しかばね』です。意味は『尼（なず）む』、『近づく』、『仏に仕える女性』です。

梵語を漢訳した比丘尼（ビクニ）の略称として、『仏に仕える女性』の意味でも使います。

音読みは呉音が『ニ』、漢音が『ジ』、訓読みが『尼（あま）』で、常用外に『尼（なず）む』があります。女性の僧をを尼僧（ニソウ）、尼が住職である寺を尼寺（ニジ・あまでら）といいます。

非常に良い意味の漢字で『あま』、『さだ』、『ただ』、『ちか』と名前に使います。

尼（ニ・ジ・あま）は中学校で習う常用漢字です。

　『泥（ナイ・デイ）』ní、nìは、泥（どろ）を表す形声文字です。漢字の足し算で覚えるならば、氵（水）＋尼（近づく・くっつく）＝泥（水気があってくっつく土。泥）です。漢字の部首は『氵・さんずい』です。意味は『泥（どろ）』、『塗る』、『ねっとりした様子』、『泥（なず）む』です

音読みは呉音が『ナイ』、漢音が『デイ』、訓読みが『泥（どろ）』、常用外に『泥（なず）む』があります。泥の深いところを泥濘（デイネイ・ぬかるみ）、ひどく酒に酔うことを泥酔（デイスイ）といいます。

親しい意味の漢字で『どろ』、『ぬり』、『ね』、『ひじ』と名前に使います。

泥（ナイ・デイ・どろ）は中学校で習う常用漢字です。

　『昵（ジツ・ニチ）』nìは、近づく様子を表す形声文字です。漢字の足し算で覚えるならば、日（暖かい）＋尼（近づく・くっつく）＝昵（そばに近づいて慣れ親しむ。昵（ちか）づく）です。漢字の部首は『日・にちへん』です。意味は『昵（ちか）づく』、『昵（なじ）む』です

音読みは呉音が『ジツ』、漢音が『ニチ』、訓読みは『昵（ちか）づく』、『昵（なじ）む』です。親しく安いことを昵懇（ジッコン）といいます。

昵（ジツ・ニチ）は常用漢字から外れています。

　『怩（ジ・ニ）』níは、怩（は）じる様子を表す形声文字です。漢字の足し算で表せば、忄（こころ）＋尼（くっつく・柔らかい）＝昵（柔らかい気持ち。怩（は）じる）です。漢字の部首は『忄・りっしんべん』です。漢字の意味は『怩（は）じる』です

音読みは呉音が『ジ』、漢音が『ニ』、訓読みは『怩（は）じる』です。はじてきまりが悪い様子を忸怩（ジクジ）といいます。

怩（ジ・ニ）は常用漢字から外れています。

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『漢字の覚え方 尼』　尼 泥 昵 怩

参考図書http://bit.ly/1Xs359Oです。漢字についてより詳しく知りたい方は、←左記ブログページの本をお読みください。

少し練習しましょう。

1.あまでら（　　　）。

2.でいすい（　　　）する。

3.じっこん（　　　）の間柄。

4.じくじ（　　　）たる思い。

解説です。基本の漢字は尼、泥（どろ）は氵（さんずい）を足して泥、昵（ちか）づくは日を足して昵、怩（は）じるは忄（りっしんべん）を足して怩です。

解答です。尼寺、泥酔、昵懇、忸怩。

漢字の覚え方 日

今日は日（ジツ・ニチ）、衵（ジツ・ニチ）という漢字について説明します。基本の漢字は『日（ジツ・ニチ）』rìで、読み方は『ジツ・ニチ』、共通した意味は『日』、『昼間』、『暖かい』です。

汨（ベキ）については音符が違いますが、ここではまとめて取り扱います。

漢字は足し算で表わす事が出来るものについては、意味を考えて漢字の足し算で覚えると便利です。『日（ジツ・ニチ）』に何を足すとどんな漢字になるのかを考えます。日は小学校1年生で習う漢字、衵、汨は常用漢字から外れていますが、漢字の足し算で一緒に覚えましょう。　

　『日（ジツ・ニチ）』rìは、太陽を描いた象形文字です。漢字の部首は『日・ひ・にち』です。意味は『太陽』、『昼間』、『一日』、『日曜日』、『日本』です。

音読みは呉音が『ニチ』、漢音が『ジツ』。訓読みは『ひ』、『か』です。昼と夜・いつもを日夜（ニチヤ）、日が昇っている間・日本と中国を日中（ニッチュウ）、暦の月と日・過ぎて行く時間を月日（つきひ）、晴れた良い日を日和（ひより）といいます。

一日（イチニチ・ついたち）、二日（ふつか）と数えます。

漢字では、季節や月の始めを立つと表現します（春の始まりが立春（リッシュン）・夏は立夏（リッカ）・秋は立秋（リッシュウ）・冬は立冬（リットウ））。月の初めを月立ち（つきたち）と言っていましたが、やがて一日を一日（つきたち・ついたち）と呼ぶようになりました。

旅などの落語に関係した咄（はなし）の枕（まくら）に使われている小咄（こばなし）です。（うろ覚えですが使わせてもらって、飲み屋でそこそこ受けてます）

お日さまとお月さまが温泉旅行に出かけようとしていると、雷さまが一緒に連れて行ってくれといいます。二人？は快諾します。こうしてお日さまとお月さまと雷さまは一泊の温泉旅行に出掛けることになりました。（お日さまとお月さまが一緒に出掛けられるはずが無いと突っこんでは不可ません。御噺です）

翌朝、雷さまが部屋で寝ていますと旅館の女中さんが食事を聞きに参ります。

女中さん　「お客さま、朝御飯をお部屋に御持ちしても宜しいでしょうか？」

雷さま　「ああ持ってきてくれ。ところでお日さまとお月さまはまだ寝ているかい？」

女中さん　「お連様なら、御食事を済ませて、もうお立ちになりました」

雷さま　「何ぃ！うーん。なるほど月日が立つのははやいものだ」

（落ちです）

女中さん　「雷さまもお立ちになりますか？」

ピッカ　ゴロゴロゴロ！！

雷さま　「俺は雷。夕立ちだ。」

（落ちです）

→先代の圓楽のが秀逸でした。

日（ジツ・ニチ・ひ）は小学校1年生で習う漢字です。

　『衵（ジツ・ニチ）』rìは、日々の肌着を表す形声文字です。漢字の足し算で覚えるならば、衤(衣服）＋日（日々・暖かい）＝衵（日々身につける暖かい肌着。はだぎ）です。漢字の部首は『衤・こｒもへん』です。意味は『肌着（はだぎ）』です。

音読みは呉音が『ニチ』、漢音が『ジツ』。訓読みは『衵（あこめ）』です。女性の肌着を衵服（ジップク）といいます。

衵（ジツ・ニチ）は常用漢字から外れています。

　『汨（ベキ）』mìは、太陽の沈む大きな川を表す会意文字です。漢字の足し算で覚えるならば、氵（みず）＋日（日・太陽）＝汨（太陽の沈む大きな川。汨羅。汨川）です。漢字の部首は『氵・さんずい』、漢字の意味は『汨水（ベキスイ）』、『汨羅江（ベキラコウ）』です。

音読みは呉音が『ミャク』、漢音が『ベキ』です。中国の揚子江の大きな支流で、羅水（ラスイ）と合流し、汨羅江（ベキラコウ）となります。楚の政治家・詩人の屈原が身を投げた江（かわ）として有名です。

★汨羅（ベキラ）之鬼（キ・おに）というのは屈原の霊のこと・水死した人をいいます。この屈原の命日が５月５日であり、亡骸を魚に食べられないように粽（ちまき）を投げ入れて供養する風習があります。

http://huusennarare.cocolog-nifty.com/blog/2017/11/post-b546.html 

『漢字の覚え方 日』　日　衵　汨

参考図書http://bit.ly/1Xs359Oです。漢字についてより詳しく知りたい方は、←左記ブログページの本をお読みください。

少し練習しましょう。

1.つきひ（　　　）。

2.にっちゅう（　　　）は暖かい。

3.待てば海路の ひより（　　　）あり。

4.婦人の肌着 じっぷく（　　　）。

5.べきら（　　）に身を投げる。

解説です。基本の漢字は日、衵（あこめ）は衤を足して衵、汨（ベキ）は氵（さんずい）を足して汨です。

解答です。月日、日中、日和、衵服、汨羅。

漢字の覚え方 入

今日は入（ニュウ）、込（こ）、魞（えり）という漢字について説明します。基本の漢字は『入（ニュウ）』rùで、共通した意味は『入（はい）る』です。

漢字は足し算で表わす事が出来るものについて、意味を考えて漢字の足し算で覚えると便利です。『入（ニュウ）』rùに何を足すとどんな漢字になるのかを考えます。入は小学校1年生で習う漢字です。込は中学校で習う常用漢字です。漢字の足し算で一緒に覚えましょう。

　『入（ニュウ）』rùは、入口を描いた象形文字です。また、中へ入れる様子を線で示した指事文字ともいわれています。漢字の部首は『入・いる』、意味は『入（い）る』、『入（はい）る』です。

音読みは呉音が『ニュウ』が普通で、漢音の『ジュウ』、慣用音の『ジュ』があります。訓読みは『入（い）る』、『入（はい）る』です。入門（ニュウモン）、乱入（ランニュウ）、入籍（ニュウセキ）、入内（ジュダイ）の入です。

『入（ニュウ）』は小学校1年生で習う漢字です。

　『込（こ）む』は、中に入（はい）り込む様子を表す会意文字です。漢字の足し算で覚えるならば、辶（進む）＋入（はいる）＝込（中へ入りこむ。込む。こむ）です。漢字の部首は『辶・しんにょう』、意味は『込（こ）む』、『集中する』、『手が込む』です。

『込（こ）む』は我が国で造られた国字です。中に入れる場合・集中しているに使います。「弾丸を込める。」「細工が複雑で、手が込む。」「力を込める。」というように使います。

混雑（コンザツ）しているの混（こ）むは『混（コン・こむ）』を使います。

『込（こ）む』は中学生 で習う常用漢字です。

　『魞（えり）』は、水辺に細い竹などを挿し並べて、魚（さかな）が入るように誘い込む仕掛けを表す国字です。漢字の足し算で覚えるならば、魚＋入（入る）＝魞（魚が入る。魞。えり）です。
漢字の部首は『魚・さかな』、漢字の意味は、『魚を捕る仕掛け』、『魞（えり）』です。

国字なので音読みはありません。訓読みは『魞（えり）』です。石狩町の番屋（バンや）の湯という温泉が一時、魞（えり）の湯という珍しい名称にしていましたが、番屋の湯に戻りました。海の見える夕陽の綺麗な非常に良い温泉です。

『魞（えり）』は中学校で習う常用漢字から外れています。部首索引  魚(うお・さかな) も御覧ください。

小学校2年生で習う『内（ナイ）』nèiという漢字にも『入（ニュウ）』が使われています。デザインの関係で人が使われますが、漢字の足し算では『入（ニュウ）』です。

　『内（ナイ・うち）』nèiは、家に入る様子を表す会意文字（カイイモジ）です。会意文字とは漢字と漢字を足したものです。漢字の足し算で表は、冂（家）＋入＝内（家に入る。うち）です。漢字の部首は『冂・けいがまえ』、漢字の意味は『うち』、『入れる』です。

音読みは呉音が『ナイ』、漢音が『ダイ』です。訓読みは『内（うち）』です。内定（ナイテイ）、内面（ナイメン）、境内（ケイダイ）、内裏（ダイリ）、内気（うちき）の内です。『内（ナイ）』は小学校2年生で習う漢字です。

内（ナイ・うち）を使った漢字納（ノウ）、訥（トツ）については『漢字の覚え方 内』 を御覧ください。

http://huusennarare.cocolog-nifty.com/blog/2017/11/post-7d36.html

『漢字の覚え方 入』 入 込 魞

参考図書http://bit.ly/1Xs359Oです。漢字についてより詳しく知りたい方は、←左記ブログページの本をお読みください。

少し練習しましょう。

1.にゅうもん（　　　）の本。

2.武闘派議員の らんにゅう（　　　）。

3.力を （　　）める。

4.文京区 こまごめ（　　　）。

5.魚捕る仕掛け えり（　　）。

解説です。基本の漢字は入、込（こ）めるは辶を足して込、魞（えり）は魚を足して魞、内（うち）は冂（けいがまえ）を足して内です。

解答です。入門、乱入、込める、駒込、魞。

漢字の覚え方 耳

　漢字には発音・意味・構造上の漢字の仲間があります。今日は『耳（ジ）』ěrという字を基本とした漢字の仲間を説明します。この漢字の仲間には耳、恥、餌という漢字が含まれます。

漢字は足し算で表わす事が出来るものについては、意味を考えて漢字の足し算で覚えると便利です。『耳』に何を足したら恥、餌になるのかを考えます。耳は小学校1年生で習う漢字 、恥は中学生で習う常用漢字、餌は中学生で習うようになった常用漢字 、学年、学校に関係なく一緒に覚えましょう。

　『耳（ジ）』ěrは、耳を描いた象形文字です。漢字の部首は『耳・みみ』です。

音読みは呉音の『ニ』は使いません。漢音が『ジ』が普通です。訓読みが『耳（みみ）』です。耳や鼻の病気の治療を目的とする医療の分野を耳鼻科（ジビカ）、他人の噂などをいちはやく聞き込んでいることを地獄耳（ジゴクみみ）といいます。

耳（ジ）は小学校1年生で習う漢字 です。

　『餌（ジ）』ěrは、柔らかい食べ物を表す形声文字です。漢字の足し算で表すと、食（食物）＋耳（柔らかい）＝餌（柔らかい食べ物。煮た食べ物。食事。動物の食べ物。餌）です。漢字の部首は『食・しょくへん』、漢字の意味は『柔らかい食べ物』、『食事』、『動物の食べ物』です。

音読みは呉音が『ニ』は使いません。漢音が『ジ』を使います。訓読みが『餌（え・えさ）』です。食事をすることを餌口（ジコウ）、病人のための薬と食事を薬餌（ヤクジ）、鳥や獣のための餌・喰われて命をなくすものを餌食（えジキ）といいます。

餌（ジ）は2010年より新たに登録された中学生で習うようになった常用漢字 （常用漢字＝日常で使う2136字）です。

　『恥（チ）』chǐは、心が柔らかくなっていじける様子を表す形声文字です。漢字の足し算で表すと、耳（柔らかい）＋心＝恥（心が柔らかくなっていじける。恥。はじ）です。漢字の部首は『心』、漢字の意味は『いじける』、『きまりが悪く思う』、『恥じる』です。

音読みは呉音・漢音ともに『チ』、訓読みが『恥（はじ）』です。恥をしらないことを無恥（ムチ）、知られたり見られたくない部分を恥部（チブ）、不名誉やはずかしめを恥辱（チジョク）といいます。

辱（はずかしめ）については、『漢字の覚え方 辰』をご覧ください。

恥（チ）は常用漢字（日常で使う2136字）で中学生 で習います。

また、耳（ジ）を使った漢字、取（シュ）については、『漢字の覚え方 取』 をご覧ください。

http://huusennarare.cocolog-nifty.com/blog/2015/08/post-1c3e.html

『漢字の覚え方 耳』 耳 餌 恥

参考図書http://bit.ly/1Xs359Oです。漢字についてより詳しく知りたい方は、←左記ブログページの本をお読みください。

少し練習しましょう。

1.じび（　　　）咽喉科。

2.地獄 みみ（　　）。

3.やくじ（　　　）療法。

4.悪の えじき（　　　）。

5.厚顔　むち（　　　）。

6.ちじょく（　　　）を受ける。

解説です。基本の漢字は耳、餌（えさ）は食を足して餌、恥（はじ）は心を足して恥です。

解答です。耳鼻、耳、薬餌、餌食、無恥、恥辱。

漢字の覚え方 二

今日は『二（ニ）』èrという漢字の仲間について説明します。基本になる漢字は『二』です。音読みは『ニ』、『ジ』意味は『ふたつ』、『二番目の』、『そろえる』です。二、弐、仁、次などがこの漢字の仲間です。

漢字は足し算で表わす事が出来るものについては、意味を考えて漢字の足し算で覚えると便利です。『二』に何を足すと弐、仁、次になるのかを考えます。二は小学校１年生で習う漢字 、次は3年、仁は小学校3年生で習う漢字 、弐は中学校で習います。一緒に覚えましょう。

　『二（ニ・ジ）』èrという漢字は、占ないに用いる算木（サンぎ）二本の映像を漢字にした指事文字（シジモジ）です。漢字の部首は『二・に』、漢字の意味は『ふたつ』です。漢字では、一から四までの数字を、算木を増やす映像で表現しています。

音読みは呉音が『ニ』・漢音が『ジ』です。訓読みは『ふた』、『ふたつ』です。二軍（ニグン）、二世（ニセイ）、二天（ニテン）、二日（ふつか）、二十日（はつか）、二十歳（はたち）、二人（ふたり）、二男（ジナン）の二です。

『二（ニ・ジ）』は小学校１年生で習う漢字です。

呉音の『ニ』は漢音では『ジ』になることがあります。音読みの呉音、漢音については呉音と漢音をご覧ください。

　『弐（ニ）』èrは、二つそろえる様子を表わす形声文字です。漢字の足し算では、一＋弋（棒ぐい）＋二（ふたつ）＝弐（二つの棒をそろえる。ふたつ。そろえる）です漢字の部首は『弋・しきがまえ』、漢字の意味は『ふたつ』、『そろえる』、『そえる』です。

音読みは呉音が『ニ』・漢音が『ジ』、訓読みは『弐（すけ）』です。大宰府に大二位を大弐（ダイニ）、王族の別荘を弐室（ジシツ）といいます。『弐』は中学校で習う常用漢字です。

証文や契約書では改竄（カイザン）を防ぐため、二の代わりに弐を用いることがあります。

　『仁（ジン）』rénは、二人の人間が信頼し合う様子を表わす形声文字です。漢字の足し算では、イ（人間）＋二（ふたつ）＝仁（二人の人間が信頼し合う。隣人愛。思いやり）です漢字の部首は『イ・にんげん』、漢字の意味は『隣人愛』、『思いやり』、『柔らかい』です。

音読みは呉音が『ニ・ニン』・漢音が『ジン』です。人を慈しむ徳を仁徳（ニントク・ジントク）、仏法を守る二神を仁王（ニオウ）、人をあわれみ慈しむことを仁愛（ジンアイ）、杏（あんず）の柔らかい種の部分を杏仁（キョウニン・アンニン）といいます。

呉音のナ行『ニン』nienは、漢音ではザ行『ジン』rien（半舌音・舌をとがらせジを発音しつつ発音。当時の日本人はジンと聞き取りました）になることがあります。現在の北京語の『レン』renの祖先にあたる言葉です。

音読みの呉音、漢音については『呉音と漢音』②をご覧ください。

漢字の草書体からひらがなの『に』が出来ました。

とても良い意味の漢字で、人間の性質を表す漢字では最高の漢字といえます。『きみ』、『きん』、『さと』、『さね』、『しのぶ』、『ただし』、『と』、『とよ』、『にん』、『のぶ』、『のり』、『ひさし』、『ひと』、『ひとし』、『ひろし』、『まさ』、『まさし』、『み』、『めぐみ』、『めぐむ』、『やすし』、『よし』と広く名前に使われています。

『仁（ジン・ひと）』は小学校6年生で習う漢字です。

『二（ニ・ジ）』を使った漢字に『次（ジ）』があります。

　『次（ジ）』cìは、二つのものを順序をつける様子を表した会意文字です。漢字の足し算では二（ふたつ）＋欠（人が屈む）＝次（人が屈んで一、二と順序をつける。次。つぎ。続く）です。漢字の部首は『欠・あくび』、意味は『次（つぎ）』、『二番目』、『順序』、『そろえる』、『並べる』です。

二は冫（にすい）の形に書きます。

音読みは呉音・漢音が『シ』、慣用音が『ジ』です。訓読みは『次（つぎ）』です。物事の次（つぎ）の回を次回（ジカイ）、二番目に生まれた男子を次男（ジナン）、順序に従うのを順次（ジュンジ）、一定の順序・なりゆき・事情を次第（シダイ）といいます。

『次（ジ・つぎ）』は小学校3年生で習う漢字です。

順位を表す良い意味の漢字で、『ちか』、『つぎ』、『つぐ』、『ひで』、『やどる』と名前に使われます。

次（ジ）の単語家族には資（シ）、姿（シ）などがあります。詳しくは『漢字の覚え方 次』をご覧ください。

http://huusennarare.cocolog-nifty.com/blog/2015/02/post-58af.html

http://bit.ly/1zexxch　　『漢字の覚え方 二』 　二　仁　次

参考図書http://bit.ly/1Xs359Oです。漢字についてより詳しく知りたい方は、←左記ブログページの本をお読みください。

少し練習しましょう。

1.にがつ（　　　）。

2.はたち（　　　）の献血。

3.ふたり（　　　）一緒。

4.大宰府の だいに（　　　　）。

5.におう（　　　）像。

6.じんぎ（　　　）の精神。

7.事の しだい（　　　）。

8.じかい（　　　）の放送。

解説です。基本の漢字は二、弐（ニ）は弋（しきがまえ）を足して弐、仁はイ（にんべん）を足して仁、次（つぎ）は欠（あくび）を足して次です。

解答です。二月、二十歳、二人、大弐、仁王、二王、仁義、次第、次回。

数字について掲載ページです。

『一～十』については『小学校で習う漢字 一～十』http://bit.ly/1Dj8euf  をご覧ください。

『十』については『漢字の覚え方 十』http://bit.ly/1vHBPIs をご覧ください。

『九』については『漢字の覚え方 九』http://bit.ly/1stAJfE をご覧ください。

『八』については『漢字の覚え方 八』http://bit.ly/1oh7Q82 をご覧ください。

『七』については『漢字の覚え方 七』http://bit.ly/1syuLKo をご覧ください。

『六』については『漢字の覚え方 六』http://bit.ly/1nuIhQf をご覧ください。

『五』については『漢字の覚え方 五』http://bit.ly/1Njlajg をご覧ください。

『四』については『漢字の覚え方 四』http://bit.ly/1MD9Txx をご覧ください。

『三』については『漢字の覚え方 三』http://bit.ly/1ygC0wK をご覧ください。

『二』については『漢字の覚え方 ニ』http://bit.ly/1zexxch をご覧ください。

『一』については『漢字の覚え方 一』http://bit.ly/1NtgKrn をご覧ください。

漢字の覚え方 爾・尓

　今日は『爾・尓（ジ）』ěrという漢字の仲間について説明します。基本になる漢字は『爾』・『尓』です。音読みは『ジ』か『ミ』、意味は『近い』、『まとまった』、『多くの』です。爾（ジ・なんじ）、璽（ジ）、儞（ジ）、你（ジ）、邇（ジ）、彌（ミ・いや・あまね）、弥（ミ・いや・あまね）、禰（ネイ・ね）、祢（ショウ・たたえる）などがこの漢字の仲間で、崇高で良い意味の漢字が多いです。

漢字は足し算で表わす事が出来るものについては、意味を考えて漢字の足し算でを覚えると便利です。『爾・尓』に何を足すとどんな漢字になるのかを考えます。璽、弥は中学校で習います。また、字体のデザインが同じの称も中学生 で習います。一緒に覚えましょう。

　『爾（ジ）』ěrは、柄に飾り紐のついた大きい印章（インショウ）を表すを象った象形文字です。近くにあることから『近い』、『それ』、『あなた』、『なんじ』の意味を持ちます。省略形は、『尓』です。漢字の部首は『爻・こう』、意味は『近い』、『なんじ』、『のみ』です。

音読みは呉音が『ニ』、漢音が『ジ』です。訓読みは『爾（なんじ）』です。近い相手を指す爾（なんじ）の意味に使われ、本来の印章（インショウ）の意味には玉を足した璽（ジ）が使われます。近い、にわかなことを卒爾（ソツジ）、相手の事を爾（なんじ）といいます。

『爾（ジ・なんじ）』は人名用漢字です。

　『璽（ジ）』xǐは、皇帝・天子の印章（インショウ）を表す形声文字です。漢字の足し算で覚えるならば、爾（印章・判子）＋玉（皇帝・天子、玉製）＝璽（皇帝・天子の印章。玉璽）です。漢字の部首は『玉・たま・おう』、意味は『天子の印章』、『玉璽』です。

音読みは呉音・漢音とも『シ』、慣用音が『ジ』です。玉製の皇帝印章を玉璽（ギョクジ）、国家の印章を国璽（コクジ）といいます。

『璽（ジ）』は中学生 で習う常用漢字です。

　『儞、你（ジ）』nǐは、あなたを表す形声文字です。漢字の足し算で覚えるならば、イ（人間）＋璽・尓（近く）＝儞、你（近くにいる人。あなた）です。我が国では使われていませんが、中国では省略した字体の你が、二人称を表す代名詞で使われています。

音読みは呉音が『ニ』、漢音が『ジ』です。你好（ニーハオ・こんにちは）Ni haoの你です。

儞、你は常用漢字からは外れています。

　『邇（ジ）』ěrは、近い所を表す形声文字です。漢字の足し算で覚えるならば、辶（進む）＋爾（近い）＝邇（近い所）です。漢字の部首は『辶・しんにょう』、意味は『近い』、『身近』です。

音読みは呉音が『ニ』、漢音が『ジ』です。近頃を邇来・爾来（ジライ）といいます。

邇（ジ）は常用漢字からは外れています。

　『彌、弥（ミ）』míは、弓の端から端までを表す形声文字です。漢字の足し算で覚えるならば、弓（ゆみ）＋爾・尓（印章の柄）＝彌、弥（弓の端から端。わたる。あまねく）です。漢字の部首は『弓・ゆみへん』、漢字の意味は『端から端』、『あまねく』、『広く』、『いよいよ』、『いつまでも』です。

音読みは呉音が『ビ』、漢音が『ミ』です。訓読みは『弥（いや）』、『弥弥（いよいよ）』です。長きにわたることを弥久（ビキュウ）、弥弥（いよいよ）草木が生い茂る時季を弥生（やよい）といい旧暦の三月を表します。梵語Ｍａｉtreyaの音訳で広く衆生を救う菩薩（ボサツ）様を弥勒菩薩（ミロクボサツ）といいます。

とても良い意味の漢字で『いや』、『いよ』、『ひさ』、『ひさし』、『ひろ』、『ます』、『まね』、『み』、『みつ』、『や』、『やす』、『よし』、『わたり』、『わたる』と多くの名前に使われます。

弥（ミ）は中学生で習うようになった常用漢字 です。

　『禰、祢（ネイ・ね）』nǐ、míは、親の廟（ビョウ・みたまや）を表す形声文字です。漢字の足し算で覚えるならば、示（神・祖先）＋爾・尓（近い）＝禰、祢（親の廟。みたまや。神職）です。漢字の部首は『示・しめすへん』、漢字の意味は『親の廟（みたまや）』、『神職』、『長』です。

音読みは呉音が『ナ・ナイ』、漢音が『デイ』です。慣用音が『ネイ』、訓読みは『ね』です。『祢』からひらがなの『ね』、偏（へん）からカタカナの『ネ』が出来ました。律令制の役人、村の有力者、神社の神職を刀禰（とね）、神を労（ね）ぐ神職で神主・宮司に次ぐものを禰宜（ねぎ）といいます。禰は常用漢字からは外れています。

高円宮典子様、千家国麿さん　ご婚約おめでとうございます。千家国麿さんは出雲大社の禰宜（ねぎ）をなさっていらっしゃいます。

禰、祢（ネイ・ね）は人名用漢字です。

　『称（ショウ）』chēngは、尓の漢字を使っていますが、『稱（ショウ）』chēngの省略形で、『爾（ジ）』ěrとは関係ありません。省略形の字体が一緒なだけです。漢字の足し算では、禾＋爫（手）＋冉（左右に垂れる）＝稱（穀物を両手で持ち上げ、重さを確かめる。はかる。あげる。）です。漢字の部首は『禾・のぎへん』、意味は『はかる』、『持ち上げる』、『称（たた）える』、『称（とな）える』、『名前を言う』です。

音読みは呉音・漢音ともに『ショウ』、訓読みは常用外の読み方に『称（たた）える』、『称（とな）える』があります。褒め称（たた）えることを称賛（ショウサン）、自分を名乗る（称）ことを自称（ジショウ）、尊敬の気持ちを持った呼び名を尊称（ソンショウ）といいます。

称（ショウ）は中学生 で習う常用漢字です。

とても良い意味の漢字で『あぐ』、『かみ』、『な』、『のり』、『みつ』、『よし』と名前に使われます。

http://huusennarare.cocolog-nifty.com/blog/2014/06/post-0b6d.html

『漢字の覚え方 尓』 尓　爾　璽　儞　你　弥　禰　称

参考図書http://bit.ly/1Xs359Oです。漢字についてより詳しく知りたい方は、←左記ブログページの本をお読みください。

少し練習しましょう。

1.なんじ（　）。

2.皇帝の ぎょくじ（　　　）。

3.ニーハオ（　　　）、こんにちは、How are you.

4.旧暦の三月 やよい（　　　）。

5.み（　）勒菩薩。

6.神職 ねぎ（　　　）。

7.相手を しょうさん（　　　）する。

8.じしょう（　　　）会社役員。

解説です。基本の漢字は爾、玉璽は玉を足して璽、儞、你 （あなた）はイ（にんべん）を足して你、弥（あまね）しは弓を足して彌・弥、刀禰・禰宜は示（しめすへん）を足して禰・祢、称（たた）えるは禾（のぎへん）を足して称です。

解答です。爾、汝、而、玉璽、你好、弥生、弥勒、禰宜、称賛、自称