漢字の覚え方 執

今日は執（シュウ・とる）、摯（シ・まこと）、贄（シ・にえ）、蟄（チツ・こもる）という漢字について説明します。基本になる漢字は『執（シュウ）』です。手に執（と）る様子を表す文字です。これらの漢字は同じ『執（シュウ）』という構成要素を持つので、漢字の足し算で表すことが出来ます。

漢字は足し算で表わす事が出来るものについては、意味を考えて漢字の足し算で覚えると便利です。執（シュウ）に何を足したら、摯（シ・まこと）、贄（シ・にえ）、蟄（チツ・こもる）になるのか考えます。執（シュウ・とる）は中学生 で習う常用漢字、摯（シ）は中学生で習うようになった常用漢字 です。中学校何年生で習うかは教科書によって異なります。漢字の足し算で一緒に覚えましょう。

　『執（シュウ）』zhí は、手に執（と）る様子の会意文字です。漢字の足し算で覚えるならば、幸（手かせ）＋丮（人が両手を出してひざまづいた姿）＝執（人の両手に手かせをはめて、つかまえる。しっかりと握る。手に執（と）る）です。漢字のの部首は『土・つち』、意味は『手に執（と）る』、『あつかう』、『こだわる』、『とりついて離れない』です。

音読みは呉音・漢音が『シュウ』、慣用音が『シツ』、訓読みは『執（と）る』です。法律などの内容を実際に実現することを執行（シッコウ）、ある一つのことを深く思いつめる心を執念（シュウネン）、自分の意見を主張して譲らないこと固執（コシュウ・コシツ）といいます。

執（シュウ・シツ・とる）は中学生 で習う常用漢字です。

　『摯（シ）』zhì は、しっかり攫（つか）む様子・まじめな様子を表す形声文字です。漢字の足し算で覚えるならば、執（とる）＋手（手の動作）＝摯（しっかりと攫む。まじめ）です。漢字のの部首は『手・て』、意味は『しっかり攫（つか）む』、『隅々まで行き届く』、『まじめ』、『神様への供え物』です。

音読みは呉音・漢音ともに『シ』、訓読みは常用外に『摯（まこと）』、『摯（にえ）』があります。まじめで熱心なことを真摯（シンシ）といいます。

摯（シ・まこと）は中学生で習うようになった常用漢字 です。

　『贄（シ）』zhì は、贄（にえ）を表す形声文字です。漢字の足し算で覚えるならば、執（とる）＋貝（財宝）＝贄（神様への供え物。礼物。供物）です。漢字のの部首は『貝・かい』、意味は『贄（にえ）』、『神様への供（そな）え物』です。

音読みは呉音・漢音ともに『シ』、訓読みは『贄（にえ）』です。神への供物として生きた動物を供えることを生贄（いけにえ）といいます。

贄（シ・にえ）は常用漢字から外れています。

　『蟄（チツ）』zhí は、蟄（かく）れる様子を表す形声文字です。漢字の足し算で覚えるならば、執（おさえる）＋虫（むし）＝蟄（じっと押さえられた虫。こもる。隠れる）です。漢字のの部首は『虫・むし』、意味は『蟄（こも）る』、『蟄（かく）れる』です。

音読みは呉音が『ジュウ』、漢音が『チュウ』、慣用音が『チツ』です。訓読みは『蟄（こも）る』、『蟄（かく）れる』です。自宅に閉じ込めて謹慎させることを蟄居（チッキョ）、冬ごもりの虫が地中からはい出るころを啓蟄（ケイチツ）といいます。

蟄（チツ・かくれる）は常用漢字から外れています。『部首索引 虫（むし）』 もご覧ください。

http://huusennarare.cocolog-nifty.com/blog/2019/06/post-ab7cc5.html

『漢字の覚え方 執』　執　摯　贄　蟄

参考図書http://bit.ly/1Xs359Oです。漢字についてより詳しく知りたい方は、←左記ブログページの本をお読みください。

少し練習しましょう。

1.しっこう（　　　）猶予。

2.相手の しゅうねん（　　　）。

3.しんし（　　　）な態度。

4.いけにえ（　　　）。

5.ちっきょ（　　　）処分。

6.春の けいちつ（　　　）。

解説です。基本の漢字は執、摯（まこと）は手を足して摯、贄（にえ）は貝を足して摯、蟄（こも）るは虫を足して蟄です。

解答です。執行、執念、真摯、生贄、蟄居、啓蟄。

漢字の覚え方 乑

今日は乑（シュウ）、衆（シュウ）、聚（シュウ）という漢字について説明します。基本になる漢字は『乑（シュウ）』yínといで、『集める』というイメージがあり、音読みは『シュウ』と読みます。

漢字は足し算で表わす事が出来るものについては、意味を考えて漢字の足し算で覚えると便利です。『乑』に何を足したら衆（シュウ）、聚（シュウ）になるのかを考えます。衆は小学校6年生で習う漢字 、乑、聚は常用漢字ではありませんが、関係なく一緒に覚えましょう。

　『乑（シュウ）』yínは、三人の人を表す会意文字です。漢字の足し算で覚えるならば、人＋人＋人＝乑(三人の人が集まる。多くの人々。集まる）です。漢字の部首は『ノ・の』、漢字の意味は『多くの人々』、『あつまる』です。

古い字体の篆文（テンブン）の記載しておきます。乑（シュウ）はデザインの変化でかなり違うようになっていますが、ヒやヒの逆の形は人間を表していて、漢字の世界では良く使われています。北（ホク）http://bit.ly/1vLFK6U や比（ヒ）http://bit.ly/1sAQZLD などもそういった漢字です。

が国では、乑（シュウ）の漢字自体を使うことはありませんが、衆、聚、驟の構成要素・音符として活躍しています。

　『衆（シュウ）』zhòngは、多くの人々を表す漢字です。漢字の足し算で覚えるならば、血（罒の変形・日の変形）＋乑(人人人・三人の人）＝衆（太陽の下に三人の人が集まる。多くの人々）です。漢字の部首は『血・ち』、漢字の意味は『多くの人々』、『人数の多い』です。

音読みは呉音が『シュ・ス』、漢音が『シュウ』です。スポーツなどの催し物を見物しに集まった多くの人々を観衆（カンシュウ）、社会一般の人々を公衆（コウシュウ）、多人数で評議・相談することを衆議（シュウギ）、心根（こころね）の卑（いや）しい人を下衆（ゲス）といいます。

United States of America の訳語はアメリカ合衆国ではなくアメリカ合州国のような気がしますが、どうでしょう？

良い意味の漢字で『とも』、『ひろ』、『もり』、『もろ』と名前に使われます。

衆（シュウ）は小学校6年生で習う漢字 です。

　『聚（シュウ）』jùは、多くの人を集める様子を表す漢字です。漢字の足し算で覚えるならば、取（手に入れる）＋乑(人人人・三人の人・多くの人）＝聚（多くの人を集める。集める。集まる）です。漢字の部首は『耳・みみ』、漢字の意味は『集める』、『集まる』、『人の集まるところ』です。

音読みは呉音が『ズ』、漢音が『シュ』、慣用音が『シュウ・ジュ』です。訓読みは『聚（あつ）める』、『聚（あつ）まる』です。集まり楽しむことを聚楽（ジュラク）、人が集まり落ちつきむ村を聚落・集落（シュウラク）といいます。

聚落（シュウラク）は常用漢字を使って集落（シュウラク）http://bit.ly/1STcEwU と書くのが普通です。

聚（シュウ）は常用漢字から外れています。

　『驟（シュウ）』zhòuは、馬が駆け足する様子を表す形声文字です。漢字の足し算で覚えるならば、馬（うま）＋聚(集まる）＝驟（馬が駆け足で集まる。速く走る。驟（にわか）に）です。漢字の部首は『馬・うま』、漢字の意味は『馬が走る』、『速い』、『驟（にわか）に』です。

音読みは呉音が『ジュ』、漢音が『スウ』、慣用音が『シュウ』です。馬が速く駆けることを驟歩（シュウホ）、にわか雨を驟雨（シュウウ）といいます。

驟（にわか）は俄（にわか）http://bit.ly/1D68WXb とも書きます。

驟（シュウ）は常用漢字から外れています。

http://huusennarare.cocolog-nifty.com/blog/2016/08/post-2598.html

『漢字の覚え方 乑』　乑 衆 聚

参考図書http://bit.ly/1Xs359Oです。漢字についてより詳しく知りたい方は、←左記ブログページの本をお読みください。

少し練習しましょう。

1.みんしゅう（　　　）の人気。

2.こうしゅう（　　　）電話。

3.じゅらく（　　　）第。

4.にわかあめ（　　　）。

解説です。基本の漢字は乑、血を足して衆、取を足して聚、さらに馬を足して驟です。

解答です。民衆、公衆、聚楽、俄雨、驟雨。

漢字の覚え方 舟・受

　漢字には発音・意味上の漢字の仲間があります。今日は『舟（シュウ）』zhōu、『受（ジュ）』shòuという字を基本とした漢字の仲間について説明します。この漢字の仲間には舟、受、授、綬という漢字が含まれます。漢字学者の藤堂はこのような漢字の仲間について『単語家族』とい言葉を使って表現したいました。

『単語家族』の漢字は足し算で表わす事が出来るので、『単語家族』ごとにまとめて漢字を覚えると便利です。『舟』に何を足したら『受』に、『受』に何を足したら授、綬になるのかを考えます。受は小学校3年生で習う漢字 、授は小学校5年生で習う漢字 、舟は中学生 で習う常用漢字です。学年、学校に関係なく一緒に覚えましょう。

　『舟（シュウ）』zhōuは、舟を表す象形文字です。木で造られた小型の舟をいいます。また、川に浮かべる舟の他に、木製で長方形の器（うつわ）を指すことがあります。

音読みは呉音が『シュ』、漢音が『シュウ』、訓読みが『舟（ふね）』、『舟（ふな）』です。小さい舟を舟艇（シュウテイ）、ひとつだけ浮かんだ舟を孤舟（コシュウ）、笹でつくった舟を笹舟（ささぶね）、舟を漕ぎながら唄う唄を舟唄（ふなうた）といいます。

舟（ふね）の種類ですが、漢字の世界では細かく分類しています。

艇（テイ）はまっすぐ進む速いふね　『漢字の覚え方 廷』http://bit.ly/1FLcD6f

舟（シュウ）は小さいふね　　　　　　 『漢字の覚え方 舟』http://bit.ly/1DFvsUm

艦（カン）は戦う大きなふね　　　 　　『漢字の覚え方 監』http://bit.ly/25ApacQ

船（セン）はやや大きなふね　　　　  『漢字の覚え方 㕣』http://bit.ly/1vmpZDd

舶（ハク）は海を渡るふね　       　　『漢字の覚え方 白』 http://bit.ly/1rkEIHJ

艦 艇 （カンテイ）、船 舶 （センパク）、艦 船 （カンセン）、舟 艇（シュウテイ）。漢字は二字で安定し、聞いた時に解かり易いので組み合わせて使うことがあります。

舟 のデザインは、月（ふなづき）の形をとることがあります。朕、勝、藤などは、月（空の月）や月（にくづき）ではなく舟であることが知られています。勝、藤 については『漢字の覚え方 朕』 をご覧ください。

舟（シュウ）は中学生 で習う常用漢字です。

　『受（ジュ）』shòuは、器（舟）を受け取る様子を表す形声文字です。漢字の足し算で覚えるならば、爫・爪（手）＋冖（舟）（器）＋又（手）＝受（器を手で受け取る。受ける。うける）です。漢字の部首は『又・また』、意味は『受（う）ける』、『容器』です。

舟は漢字のデザインの都合で冖になっています。

音読みは呉音が『ズ』、漢音が『シュウ』、慣用音が呉音から変化した『ジュ』です。訓読みは『受（う）ける』です。品物を受け取ることを受領（ジュリョウ）、領地を受け取る意味の国司を受領（ズリョウ）、命令を受けることを受命（ジュメイ）、相手の言う事を承知するのを受諾（ジュダク）といいます。

受（ジュ・うける）は小学校3年生で習う漢字 です。

　『授（ジュ）』shòuは、授(さず）ける様子を表す形声文字です。漢字の足し算でおおかわ、扌(手の動作）＋受（受ける）＝授（手渡しで受け取らせる。授ける。さずける）です。漢字の部首は『扌・てへん』、意味は『授（さず）ける』、『与える』です。

音読みは呉音『ジュ』、漢音が『シュウ』、訓読みは『授（さず）ける』です。学問・技術を授け教えることを授業（ジュギョウ）、授けを与えることを授与（ジュヨ）、学問・宗教などの奥義を伝え教えることを伝授（デンジュ）といいます。

『授（ジュ・さずける）』は小学校5年生で習う漢字 です。

　『綬（ジュ）』shòuは、官位を表す組み紐（ひも）を受ける様子を表す形声文字です。漢字の足し算で覚えるならば、糸(組み紐）＋受（受ける）＝綬（官位を表す組み紐を受ける）です。漢字の部首は『糸・いとへん』、意味は『官位を表す組み紐』、『高官のしるし』です。我が国では、勲章（クンショウ）をつりさげる紐（ひも）をいいます。

音読みは呉音『ジュ』、漢音が『シュウ』です。官職を辞めることを解綬（カイジュ）、勲章をつりさげる紫色の紐を紫綬（シジュ）といいます。

『綬（ジュ）』は常用漢字から外れています。

http://huusennarare.cocolog-nifty.com/blog/2015/05/post-bcd8.html

『漢字の覚え方 舟・受』　舟　受　授　綬　

参考図書http://bit.ly/1Xs359Oです。漢字についてより詳しく知りたい方は、←左記ブログページの本をお読みください。

少し練習しましょう。

1.ささぶね（　　　）で遊ぶ。

2.刺身を ふな（　）盛りで注文。

3.金品の じゅりょう（　　　）。

4.ポツダム宣言 じゅだく（　　　）。

5.国語の じゅぎょう（　　　）。

6.奥義の でんじゅ（　　　）。

7.トロフィーの じゅよ（　　　）。

8.しじゅ（　　　）褒章。

解説です。基本の漢字は舟、受（う）けるは爫（つめかんむり）と又（また）を足して受、授（さず）けるは受に扌（てへん）を足して授、綬（官位の組み紐）は糸を足して綬です。

解答です。笹舟、舟、受領、受諾、授業、伝授、授与、紫綬。

漢字の覚え方 習

　今日は『習（シュウ）』xíという漢字の『単語家族』について説明します。基本になる漢字は『習』です。音読みは『シュウ』、意味は『習（なら）う』、『羽をたたむ』、『繰り返す』です。習、摺、褶などがこの漢字の『単語家族』です。

『単語家族』の漢字は足し算で表わす事が出来るので、『単語家族』ごとにまとめて漢字を覚えると便利です。『習』に何を足すと摺、褶になるのかを考えます。習は小学校3年生で習う漢字 で、摺、褶は常用漢字(普段使う漢字。中学校までに習います）ではありませんが、一緒に覚えましょう。

　『習（シュウ）』xíは、動作を繰り返す様子を表す会意文字です。漢字の足し算では、羽（はばたく）＋白（動作）＝習（同じ動作を繰り返す。習う。ならう）です。漢字の部首は『羽・はね』、漢字の意味は『習（なら）う』、『習（なら）わし』、『繰り返す』です。

　スタンプにしました（40種 120円）。興味のある方は見てって下さい http://line.me/S/sticker/1174726　。

簡体字は习『（シュウ）』xíです。

音読みは呉音が『ジュウ』、漢音が『シュウ』、訓読みは『習（なら）う』、『習（なら）わし』です。何度も繰り返してきた習わしを習慣（シュウカン）、学び習うこと・勉強することを学習（ガクシュウ）、主君の近くに仕え、何度も用事を行う家来を近習（キンジュウ）といいます。

習（なら）わしは慣（なら）わしとも書きます。詳しくは『漢字の覚え方 貫』http://bit.ly/1w6UbkI をご覧ください。

習（シュウ）は小学校3年生で習う漢字 です。

　『摺（ショウ）』zhéは、繰り返し摺（す）る様子を表す形声文字です。漢字の足し算では、扌（手の動作）＋習（同じ動作を繰り返す）＝摺（繰り返し摺（す）る。印刷する。たたむ）です。漢字の部首は『扌・てへん』、漢字の意味は『たたむ』、『印刷する』です。

音読みは呉音・漢音ともに『ショウ』、訓読みは『摺（す）る』です。摺本（ショウホン）、版画を摺（す）る、摺り餌（すりえ）の摺です。

階段などに取り付けて人の落下を防ぐ横木を手摺（てす）りといいます。手を摺（す）らせて使うからだとも、神様に手を摺るように頼りになるものだからとも云われています。

印刷の刷（す）るは刷、すりつぶすの擂（す）る・磨（す）るは擂、磨を使うのが普通です。

摺（シュウ・する）は常用漢字から外れています。

　『褶（シュウ）』zhěは、衣服の襞（ひだ）を表す形声文字です。漢字の足し算では、衣（衣服）＋習（同じ動作を繰り返す）＝褶（衣服を重ねる。ひだ）です。漢字の部首は『衤・ころもへん』、漢字の意味は『衣服をたたむ』、『衣服の襞（ひだ）』、『たたむ』です。

音読みは呉音が『ジュウ』、漢音が『シュウ』です。平らな地層が横方向の圧力を受け波形に曲がることを褶曲（シュウキョク）、衣服の襞（ひだ）やしわを褶襞（シュウヘキ）といいます。

褶（シュウ・ひだ）は常用漢字から外れています。

http://huusennarare.cocolog-nifty.com/blog/2015/04/post-faaf.html

『漢字の覚え方 習』　習　摺

参考図書http://bit.ly/1Xs359Oです。漢字についてより詳しく知りたい方は、←左記ブログページの本をお読みください。

少し練習しましょう。

1.がくしゅう（　　　）能力。

2.しゅうかん（　　　）。

3.きんじゅう（　　　）として仕える。

4.版画を す（　）る。

5.す（　）り餌を与える。

6.しゅうきょく（　　　）山脈。

解説です。基本の漢字は習、摺（す）る扌（てへん）を足して摺、褶（衣服をたたむ）は衤（ころもへん）を足して褶です。

解答です。学習、習慣、近習、摺る、刷る、摺り、擂り、褶曲。

漢字の覚え方 州

今日は『州（シュウ）』zhōuという漢字の『単語家族』について説明します。基本になる漢字は『州』です。音読みは『シュウ』、意味は『中洲（なかす）』、『大陸』、『いきわたる』です。州、洲、酬などがこの漢字の『単語家族』です。

『単語家族』の漢字は足し算で表わす事が出来るので、『単語家族』ごとにまとめて漢字を覚えると便利です。『州』に何を足すと洲、酬になるのかを考えます。州は小学校で3年生で、酬は中学校で習い、洲は人名用漢字です。一緒に覚えましょう。

　『州（シュウ）』<zhōuは、川の中の中州（なかす）を表す象形文字です。漢字の部首は『川・かわ』、意味は『中州（なかす）』、『中国大陸を九つに分けた一つ』、『いきわたる』、『大陸』です。

音読みは呉音が『ス』、漢音が『シュウ』、訓読みは『州（す）』です。河口に出来る三角形の中州を三角州（サンカクス）、揚子江のあたりを揚州（ヨウシュウ）、東北地方を奥州（オウシュウ）、ヨーロッパを欧州（オウシュウ）といいます。

大陸の意味では氵（さんずい・海を表す）を足した洲を使うこともありますが、常用漢字の州を使うこともあります。大相撲の琴欧洲（ことオウシュウ）関は州、改名後は洲を使っていました。

州（シュウ）は小学校3年生で習う漢字http://bit.ly/1NYbV9m です。

　『洲（シュウ）』zhōuは、海の中の大陸を表す形声文字です。漢字の足し算では、氵（さんずい・川・海）＋州（す）＝洲（海の中の大陸、川を強調した中洲）です。漢字の部首は『氵・さんずい』、意味は『中洲（なかす）』、『大陸』です。大陸や川を強調したいときに使う漢字です。

音読みは呉音が『ス』、漢音が『シュウ』、訓読みは『洲（す）』です。中州（なかす）で特に川を強調したい場合を中洲（なかす）、ヨーロッパを欧洲（オウシュウ）といいます。

良い意味の漢字で『くに』と名前に使うことがあります。

洲（シュウ）は人名用漢字です。

　『酬（シュウ）』chóuは、御酒をついで回る様子を表す形声文字です。漢字の足し算で覚えるならば、酉（酒）＋州（いきわたる）＝酬（御酒をついで回る。ねぎらう。酬いる。むくいる）です。漢字の部首は『酉・さけ』、意味は『御酒をついで回る』、『ねぎらう』、『酬（むく）いる』、『お返しをする』です。

音読みは呉音が『ス』、漢音が『シュウ』、訓読みは『酬（むく）いる』です。杯をやりとりすることを献酬（ケンシュウ）、労働などに対し酬いるための金銭を報酬（ホウシュウ）といいます。

酬（むく）いるは報（むく）いると書くのが普通です。

酬（シュウ）は中学校で習う常用漢字です。

http://huusennarare.cocolog-nifty.com/blog/2015/04/post-f9f9.html

『漢字の覚え方 州』　州　酬

参考図書http://bit.ly/1Xs359Oです。漢字についてより詳しく知りたい方は、←左記ブログページの本をお読みください。

少し練習しましょう。

1.なかす（　　　）。

2.おうしゅう（　　　）巡りの旅。

3.琴おうしゅう（　　　）関。

4.相当の ほうしゅう（　　　　）を受ける。

5.恩に むく（　　）いる。

解説です。基本の漢字は州、洲（大陸）は氵（さんずい）を足して洲、酬（むく）いるは酉（さけ）を足して酬です。

解答です。中州、中洲、奥州、欧州、欧洲、報いる、酬いる。

漢字の覚え方 秋

　今日は『秋（シュウ）』qiūという漢字の仲間について説明します。基本になる漢字は『秋』です。音読みは『シュウ』、意味は『秋』、『大事な時』、『心細い』です。秋、愁、萩、鰍、鍬などがこの漢字の仲間です。漢字学者の藤堂は、このような漢字の仲間について『単語家族』という表現を使っていました。

『単語家族』の漢字は足し算で表わす事が出来るので、『単語家族』ごとにまとめて漢字を覚えると便利です。『秋』に何を足すと愁、萩、鰍になるのかを考えます。秋は小学校で2年生 、愁は中学生で習う常用漢字、鍬は人名用漢字です。学校に関係なく一緒に覚えましょう。

　『秋（シュウ）』qiūは、収穫した麦を乾かしている様子を表わす会意文字です。漢字の足し算では、禾（穀物・麦）＋火（乾かす）＝秋（収穫した麦を乾かす季節。秋。あき）です。漢字の部首は『禾・のぎへん』、意味は『秋（あき）』、『重要なとき』です。

現在、実際には火で乾かす訳ではありませんが、漢字では火が使われています。害虫を火で払っていた名残りとも考えられています。亀（虫）と火、束などが旁（つくり）に使われるなど、秋には多くの字体がありましたが、現在では『秋』が使われています。

音読みは呉音が『シュ』、漢音が『シュウ』、訓読みは『秋（あき）』、『秋（とき）』です。秋におりる霜を秋霜（シュウソウ）、晩（おそ）い秋を晩秋（バンシュウ）、危険がせまり生きるか亡（ほろ）びるかの重大な時期を危急存亡の秋（とき）といいます。

秋（シュウ・あき）は小学校で2年生で習う漢字です。

春（シュン）については『漢字の覚え方 屯』http://bit.ly/1VekuUR

夏（カ）については『漢字の覚え方 夏』http://bit.ly/1TiwsXy

冬（トウ）については『漢字の覚え方 冬』http://bit.ly/1voqehe

『漢字　春夏秋冬』をご覧ください。

　『愁（シュウ）』chóuは、秋のものさみしい気持ちを表わす形声文字です。漢字の足し算では、秋＋心（気持ち）＝愁（秋のものさみしい気持ちを。愁い）です。漢字の部首は『心・こころ』、漢字の意味は『愁（うれ）い』です。

音読みは呉音が『ジュ』、漢音が『スウ』、慣用音が『シュウ』、訓読みは『愁（うれ）い』です。悲しみ嘆くことを愁傷（シュウショウ）、心細い気持をを愁心（シュウシン）、ものの哀れを感じる人・詩人を愁人（シュウジン）、故郷にたいする想いを郷愁（キョウシュウ）といいます。

愁（シュウ・うれい）は中学生 で習う常用漢字です。

　『萩（シュウ）』qiūは、秋の七草の萩（はぎ）を表す形声文字です。漢字の足し算では、艹（植物）＋秋＝萩（秋の花。萩。はぎ）です。漢字の部首は『艹・くさかんむり』、漢字の意味は『萩（はぎ）』です。

山野に自生するマメ科の植物で、秋に紫紅色の花をつけます。花札の絵柄では、猪（いのしし）と一緒に描かれている秋を代表する植物です。中国ではヨモギの一種を指します。動植物では、中国と我が国では漢字の指す種類が違うことが往々にしてあります。棲息環境が違うからです。

音読みは呉音が『シュ』、漢音が『シュウ』、訓読みは『萩（はぎ）』です。植物の他に、山口勘の萩市、春の牡丹餅（ぼたもち）にたいする秋の御萩（おはぎ）が有名です。

追記：リオ五輪　水泳男子 萩野公介（はぎのこうすけ）選手　金銀銅メダル獲得 おめでとうございます。

良く似ている漢字に荻（おぎ・テキ）がありますが、薄（すすき）や葦（あし）の仲間で、狄（テキ）の漢字の仲間です。

萩（シュウ・はぎ）は人名用漢字です。

　『鰍（シュウ・かじか）』qiūは、魚類の鰍（かじか）を表す形声文字です。漢字の足し算で覚えるならば、魚（さかな）＋秋＝鰍（山河に棲む魚。鹿のように秋に鳴く魚。河鹿。かじか）です。漢字の部首は『魚・さかなへん』、漢字の意味は『鰍（かじか）』です。

河鹿（カジカ）は、『山河に棲む魚で、夜（鹿のように）鳴いて声高し』と言われていますが、実際には鳴きません。カジカカエルと混同されてたと言われています。

音読みは呉音が『シュ』、漢音が『シュウ』、訓読みは『鰍（かじか）』です。山梨県富士川町に鰍沢（かじかざわ）という地名があります。鰍沢を舞台にした三遊亭 圓朝による落語『鰍沢（かじかざわ）』は有名です。

中国で、『鰍（シュウ）』qiūは『どじょう』のことを指します。漢字の足し算では、魚（さかな）＋秋（心細い。しまって細い）＝鰍（細い魚。どじょう）です。ただ、『どじょう』は魚＋酋（酒を搾る親方。引き絞る）＝鰌（細い魚。どじょう）という字もあります。我が国では、『どじょう』は泥鰌・鰌と書くのが普通です。

魚を使った漢字について詳しくは『部首索引 魚』をご覧下さい。

　『鍬（シュウ・くわ）』qiāoは、鍬（くわ）を表す形声文字です。漢字の足し算では、金（金属製）＋秋（細くしまる）＝鍬（金属製の細い道具。田畑を耕すのに用いる。くわ）です。漢字の部首は『金・かねへん』、漢字の意味は『鍬（くわ）』です。

音読みは呉音・漢音ともに『ショウ』、慣用音が『シュウ』、訓読みは『鍬（くわ）』が普通で『鍬（すき）』と読むこともあります。

鍬（シュウ・くわ）は人名用漢字です。

http://huusennarare.cocolog-nifty.com/blog/2014/08/post-e631.html

『漢字の覚え方 秋』　秋　愁　萩　鰍　鍬

参考図書http://bit.ly/1Xs359Oです。漢字についてより詳しく知りたい方は、←左記ブログページの本をお読みください。

少し練習しましょう。

1.あき（　　）の夕陽。

2.しゅんかしゅうとう（　　　　　　）。

3.御 しゅうしょう（　　　　）様。

4.牡丹餅と おはぎ（　　　　）。

5.かじか（　　　）の味噌汁。

解説です。基本の漢字は秋、愁（うれ）いは心を足して愁、萩（はぎ）は艹（くさかんむり）を足して萩、鰍（かじか）は魚を足して鰍、鍬（くわ）は金を足して鍬です。

解答です。秋、春夏秋冬、愁傷、御萩、鰍。

漢字の覚え方 周

　今日は『周（シュウ）』zhōuという漢字の『単語家族』（発音・意味上の漢字の仲間）について説明します。基本になる漢字は『周』です。音読みは『シュウ』、『チョウ』と読む漢字もあります。意味は『周（まわ）り』、『あまねし』、『めぐる』です。周、週、調、彫、凋などがこの漢字の『単語家族』です。

『単語家族』の漢字は足し算で表わす事が出来るので、『単語家族』ごとにまとめて漢字を覚えると便利です。『周』に何を足すと週、調、彫、凋になるのかを考えます。週は小学校で2年生で、調は3年生、周は4年生、彫は中学校で習います。学校、学年に関係なく漢字の足し算で一緒に覚えましょう。

　『周（シュウ）』zhōuは、田の中に米がいっぱい行き渡る様子を表す会意文字です。鎌田は指事文字としています。漢字の足し算では、田（足）＋口（四角い領域）＝周（田の中に米がいっぱい行き渡る。行き届く。あまねし。まわり）です。部首は『口・くち』、意味は『周（まわ）り』、『あまねし』、『めぐる』、『古代中国の王朝』です。

『設文説字』では｢密なり。用と口に従う｣とあり、｢善く其の口を用いる即ち密｣の注もあります。白川は盾の文様とし、鎌田は鐘などの彫刻、藤堂は田の中に米のいっぱいある形と解しています。

音読みは呉音が『シュ・ス』、漢音が『シュウ』、訓読みは『周（まわ）り』です。周りを周囲（シュウイ）、あまねく行き届くことを周到（シュウトウ）、まる一年を周年（シュウネン）、円の周りを円周（エンシュウ）といいます。

非常に縁起の良い漢字で、『あまね』、『あまねし』、『いたる』、『かた』、『かぬ』、『かね』、『ただ』、『ちか』、『ちかし』、『なり』、『のり』、『ひろし』、『まこと』と多くの名前に使われます。

『周（シュウ）』は小学校4年生で習う漢字です。

　『週（シュウ）』zhōuは、田んぼの周りを巡（めぐ）る様子を表わした形声文字です。漢字の足し算では、辶（進む・巡る）＋周（田んぼの周り）＝週（田んぼの周りを巡る。めぐる）です。漢字の部首は『辶・しんにょう』、意味は『めぐる』、『日曜から土曜までの期間』です。

音読みは呉音が『シュ・ス』、漢音が『シュウ』です。主に『日曜から土曜までの期間』に使います。一週間（イッシュウカン）、週刊誌（シュウカンシ）、先週（センシュウ）、翌週（ヨクシュウ）の週です。

『週（シュウ）』は小学校2年生で習う漢字です。

　『調（チョウ）』tiáo、diàoは、全体に行き届かせようとする行動を表す形声文字です。漢字の足し算では、言（言葉・考え）＋周（行き届く）＝調（隅々まで考えを行き届かせる。調整する。調べる）です。漢字の部首は『言・ごんべん』、意味は『調整する』、『調（しら）べる』、『調（ととの）える』、『音のしらべ』、『布などの税』です。

一般に、言（ごんべん）は言葉を表わしますが、頭で考える言葉も表現し、しばしば行動を表わす漢字にも使われます。 護 （ゴ・まもる）、 認（ニン・みとめる）なども頭で考えた行動を表す漢字です。

音読みは呉音は『ジョウ』、漢音が『チョウ』、訓読みは『調（しら）べる』、『調（ととの）える』です。ととのえる（調・整）ことを調整（チョウセイ）、楽器の音（律）を調えることを調律（チョウリツ）、曲のしらべ（調・音の流れ）を曲調（キョクチョウ）、税である布を納めること・場所を調布（チョウフ）、食べ物にバランス良く味を調えることを調味（チョウミ）といいます。

『調（チョウ）』は小学校3年生で習う漢字です。

　『彫（チョウ）』diāoは、すみずみまで模様（彡）を彫る様子を表す形声文字です。漢字の足し算では、周（すみずみまで）＋彡（模様）＝彫（すみずみまで模様（彡）を彫る。ほる）です。漢字の部首は『彡・さんづくり』です。

音読みは呉音・漢音ともに『チョウ』。訓読みは『彫（ほ）る』です。刻（きざ）んで模様を彫ることを彫刻（チョウコク）、金に模様を彫ることを彫金（チョウキン）といいます。

『彫（チョウ）』は中学校で習う常用漢字です。

　『鯛（チョウ）』diāoは、すみずみまで調和がとれている鯛（たい）を表す形声文字です。漢字の足し算では、魚＋周（すみずみまで）＝鯛（すみずみまで調和がとれている魚。鯛。彫る。たい）です。漢字の部首は『魚・さかなへん』、意味は『鯛（たい）』です。

音読みは呉音・漢音ともに『チョウ』。訓読みは『鯛（たい）』です。我が国では、おめでたい魚とされています。『鯛』は人名用漢字です。

魚を使った漢字について詳しくは『部首索引 魚』をご覧下さい。

　『凋（チョウ）』diāoは、寒さで葉が凋（しぼ）んでいくで様子を表す形声文字です。漢字の足し算では、冫（氷）＋周（すみずみまで）＝凋（寒さですみずみまで葉が凋む。しぼむ）です。漢字の部首は『冫・にすい』、意味は『凋（しぼ）む』、『衰える』です。

音読みは呉音・漢音ともに『チョウ』。訓読みは『凋（しぼ）む』です。葉が凋んで落ちることを・人が衰えることを凋落（チョウラク）、暮れていく年を凋年（チョウネン）といいます。

『凋（チョウ）』は常用漢字ではありません。

http://huusennarare.cocolog-nifty.com/blog/2014/04/post-8868.html 

『漢字の覚え方周』 周 週 調 鯛 凋 彫

参考図書http://bit.ly/1Xs359Oです。漢字についてより詳しく知りたい方は、←左記ブログページの本をお読みください。

少し練習しましょう。

1.しゅうい（　　　）に気を配る。

2.創立二十 しゅうねん（　　　　）。

3.えんしゅうりつ（　　　　）3.14。

4.いっしゅうかん（　　　）七日間。

5.ピアノの ちょうりつ（　　　）。

6.東京都　ちょうふ（　　　）市。

7.意見の ちょうせい（　　　　）を図る。

8.ちょうこく（　　　　）刀を買う。

9.たい（　）のお造り。

10.一家が ちょうらく（　　　　）する。

解説です。基本の漢字は周、一週間は辶（しんにょう）を足して週、調整は隅々まで考える（言葉）で言を足して調、彫（ほ）るは模様の彡（さんづくり）を足して彫、鯛（たい）は魚を足して鯛、凋（しぼ）むは冫（にすい）を足して凋です。

解答です。周囲、周年、円周率、一週間、調律、調布、調整、彫刻、鯛、凋落。

漢字の覚え方 秀

　今日は『秀（シュウ）』xiùという漢字の『単語家族』（発音・意味の上での漢字仲間）について説明します。基本になる漢字は『秀』です。音読みは『シュウ』、意味は『秀（ひい）でる』、『優れる』、『ぬきでる』です。秀、誘、透、銹などがこの漢字の『単語家族』です。

『単語家族』の漢字は足し算で表わす事が出来るので、『単語家族』ごとにまとめて漢字を覚えると便利です。『秀』に何を足すとどんな漢字になるのかを考えます。秀、誘、透は中学校で習う常用漢字です。

　『秀（シュウ）』xiùは、すらりとした穀物の穂を表す会意文字です。漢字の足し算では、禾（穀物）＋乃（すらり）＝秀（すらりと穀物の穂が伸びる。秀（ひい）でる）です。漢字の部首は『禾・のぎ』です。漢字の意味は『秀（ひい）でる』、『すぐれる』、『先に立つ』です。

音読みは呉音が『シュ』、漢音が『シュウ』です。訓読みは『秀（ひい）でる』です。優（すぐ）れて秀（ひい）でることを優秀（ユウシュウ）、才能の秀でたものを秀才（シュウサイ）といいます。

『秀（シュウ）』は中学校で習う常用漢字です。　

　『誘（ユウ）』yòuは、自分が先に立って言葉で誘う様子を表す形声文字です。漢字の足し算では、言（言葉）＋秀（先に立つ）＝誘（先に立って言葉で誘う。誘う）です。漢字の部首は『言・ごんべん』です。意味は『誘う』、『導く』です

音読みは呉音が『ユ』、漢音が『ユウ』。訓読みは『誘（さそ）う』です。誘い導くことをを誘導（ユウドウ）、あることに誘われて別の事が起こるのを誘発（ユウハツ）といいます。

『誘（ユウ）』は中学校で習う常用漢字です。

　『透（トウ）』tòuは、光などが突き抜けて行く様子を表す形声文字です。漢字の足し算では、辶（進む）＋秀（ぬきでる）＝透（光などが突き抜けて行く。透ける）です。漢字の部首は『辶・しんにょう』です。意味は『透（す）ける』、『透（とお）る』です。

音読みは呉音が『ツ』、漢音が『トウ』。訓読みは『透（す）ける』、『透（とお）る』です。透き通って光がとおることを透明（トウメイ）、浸（し）み透（とお）ることを浸透（シントウ）といいます。

『透（トウ）』は中学校で習う常用漢字です。

　『銹（シュウ）』xiùは、金属の表面が銹（さび）て浮き出る様子を表す形声文字です。漢字の足し算では、金(金属)＋秀（ぬきでる）＝銹（金属の表面に銹が浮き出る。銹。さび）です。漢字の部首は『金・かねへん』です。意味は『銹（さび）』です。

音読みは呉音が『シュ』、漢音が『シュウ』です。訓読みは『銹（さび）』です。鉄が銹（さび）たものを鉄銹（テッシュウ）、赤く銹たものを赤銹・赤錆（あかさび）といいます。

銹（さび）は錆（さび）http://bit.ly/11BmRXN とも書きます。

『銹（シュウ）』は常用漢字から外れています。

http://huusennarare.cocolog-nifty.com/blog/2014/04/post-4466.html　

『漢字の覚え方 秀』 秀 誘 透　銹

参考図書http://bit.ly/1Xs359Oです。漢字についてより詳しく知りたい方は、←左記ブログページの本をお読みください。

少し練習しましょう。

1.ゆうしゅう（　　　）な人材。

2.しゅうさい（　　　）と呼ばれた女性。

3.お客さんを ゆうどう（　　　）する。

4.食事の さそ（　　）い。

5.とうめい（　　　　）人間。

6.考えが しんとう（　　　）する。

7.鉄が あかさび（　　）

解答です。基本の漢字は秀、誘うは言（ごんべん）を足して誘、透（す）けるは辶（しんにょう）を足して透、銹（さび）は金（かねへん）を足して銹です。

優秀、秀才、誘導、誘い、透明、浸透、赤銹・赤錆。

漢字の覚え方 就

　今日は『就（シュウ）』jiùという漢字の『単語家族』について説明します。基本になる漢字は『就』です。就く（つく）、完成を表しています。就、蹴、鷲などがこの漢字の『単語家族』です。

『単語家族』の漢字は足し算で表わす事が出来るので、『単語家族』ごとにまとめて漢字を覚えると便利です。『就』に何を足すとどんな漢字になるのかを考えます。就は小学校で6年生で、蹴は中学校で習います。

　『就（シュウ）』jiùは、京（高い建物、記念塔）に尤（ユウ・生贄の犬）を合わせた会意文字です。漢字の足し算では、京＋尤（ユウ・生贄の犬）＝就（建築物に犬を犠牲にして埋める。つく。完成する）です。漢字の部首は『尢・まげあし』、意味は『就（つ）く』、『完成する』です。

古代中国では、儀礼の建築物には犬を犠牲にして埋め、邪気を払っていました。建築物はこの犬牲をもって完成するわけです。

犬は『嗅ぐ（かぐ）』、『臭い（におい）』(鼻＋犬）の漢字からわかるように嗅覚（キュウカク）の鋭い動物です。古代中国では、地中に侵入し、風の中を飛来する邪霊（ジャレイ）・蠱（コ）に対して犬の力を頼って街を守ってもらっていたのです。

地中から大事な物・人を守るといのは、我国にも数多く実例があります。剣豪で有名な宮本武蔵は、死後も細川藩主を守りたいとの希望で、甲冑（カッチュウ）をつけたまま街道沿いに埋葬されています。

音読みは漢音の『シュウ』が普通で、呉音の『ジュ』はあまり使いません。訓読みは『就く（つく）』です。職業に就くことを就職（シュウショク）、眠りに付くことを就寝（シュウシン）、成し遂げることを成就（ジョウジュ）といいます。

『就（シュウ）』は小学校6年生で習う漢字です。

　『蹴（シュウ）』cùは、蹴（け）る様子を漢字にしたものです。漢字の足し算では、足（あし）＋就（つく）＝蹴（足につく。蹴る）です。

音読みは慣用音の『シュウ』が普通です。漢音の『シュク』、呉音の『スク』は使いません。訓読みは『蹴（け)る』です。サッカーは球を蹴るので蹴球（シュウキュウ）といい、鞠を蹴るのを蹴鞠（シュクキク・シュウキク・けまり）といいます。訓読みで使われることが多く、蹴飛ばす（けとばす）、蹴落とす（けおとす）、蹴上がる（けあがる）、一蹴（イッシュウ）の蹴です。

『蹴（シュウ）』は中学校で習う常用漢字です。平成22年より新たに常用漢字として追加登録され、中学生で習うようになった漢字です。

祝！W杯ロシア大会、日本代表ベスト16（2018.6.29追記）

　『鷲（シュウ）』jiùは、鷲（わし）を示す漢字です。漢字の足し算では、就（就ける）＋鳥（とり）＝鷲（獲物に狙いをつける鳥。わし）です。鷲（わし）と鷹（たか）の違いは明確でなくおおきいものを鷲（わし）、小さなものを鷹（たか）と呼んでいます。東京の下町には鷲（おおとり）神社があります。

音読みは漢音の『シュウ』が普通で、呉音の『ジュ』は使いません。訓読みは『わし』、『おおとり』です。鷲羽山（わしュウザン・わしュウやま）、大鷲（おおわし）の鷲です。

『鷲（シュウ）』は常用漢字から外れています。

http://huusennarare.cocolog-nifty.com/blog/2013/11/post-582e.html

『漢字の覚え方 就』 就 蹴 鷲

参考図書http://bit.ly/1Xs359Oです。漢字についてより詳しく知りたい方は、←左記ブログページの本をお読みください。

少し練習しましょう。

1.卒業して しゅうしょく（　　　）する。

2.念願 じょうじゅ（　　　）。

3.しゅうしん（　　　）時間。

4.攻撃を いっしゅう（　　　）する。

5.喧嘩相手を けとばす（　　　　）。

6.鷹と わし（　　）。

解説です。就くは京に尤を足して就、蹴（け）るは足を足し蹴、鷲（わし）は鳥を足して鷲です。

解答です。就職、成就、就寝、一蹴、蹴飛ばす、鷲

漢字の覚え方 祝・呪

　漢字には『単語家族』と呼ばれる漢字の仲間があります。今日は祝、呪という『単語家族』を説明します。基本漢字は兄です。祝、呪は基本漢字『兄』から派生した漢字です。この祝、呪という漢字の成り立ちを考えます。小学校2年生で兄、4年生で祝を習います。呪は義務教育期間では習いません。

『兄（キョウ・ケイ）』については『漢字の覚え方 兄・竟』を御覧下さい。

　『兄（キョウ・ケイ）』xiongは神事を司る年長の人を表す漢字です。従って『兄』には『年長の人』と『祈る人』の二つ意味があります。意味の違いによって漢字を使い分ける必要が生じ、『祈る人』の意味の漢字が『祝（シュク）』、『呪（ジュ）』として派生しました。『兄（キョウ）』と読み方が違うのはそのためです。『祝（シュク）』と『呪（ジュ）』は、もともと同じ漢字だったのですが、良い方の祈りを『祝』、悪い方の祈りを『呪』として更に二つの漢字に分けられました。

　『祝（シュク・シュウ）』zhù、zhòuは、示（しめすへん・神事）に兄を足したものです。漢字の足し算では、示（神事）＋兄（神に祈りを奉げる人）＝祝（神に祈りを奉げている状況。祝う）です。漢字の部首は『示・しめすへん』です。

音読みは『シュク』zhù、『シュウ』zhòuで、訓読みは『祝（いわ）う』です。祝賀（シュクガ）、祝宴（シュクエン）、祝言（シュウゲン）、祝儀（シュウギ）、祝辞（シュクジ）、祝詞（のりと）の祝です。

祝詞（のりと）は義務教育では習いませんが、常用漢字表に掲載されている特別な読み方です。

『祝（シュク・シュウ）』は小学校4年生で習う漢字http://huusennarare.cocolog-nifty.com/blog/2015/03/post-67fd.html です。

　『呪（ジュ）』zhòuは、口（くち）に兄を足したものです。漢字の足し算では、口（くち）＋兄（神に祈りを奉げる人）＝呪（神に祈りを奉げている状況。呪う）<です。漢字の部首は『口』です。

音読みは『ジュ』、訓読みは『呪（のろ）う』です。呪文（ジュモン）、呪術（ジュジュツ）、呪詛（ジュソ）の呪です。『呪（ジュ）』は２０１０年から新たに常用漢字に追加登録され、中学校で習うことになりました。

「人を呪わば穴二つ」という慣用句があります。穴とは墓穴（はかあな）であり、他人を呪うと自分にも凶事がはねかえって来るという意味です。人生いろいろですが、決して他人を恨んだりしては不可（いけ）ません。前向きにコツコツと努力するのが良いのです。

http://huusennarare.cocolog-nifty.com/blog/2013/04/post-4f14.html

『漢字の覚え方 祝・呪』　祝　呪

参考図書http://bit.ly/1Xs359Oです。漢字についてより詳しく知りたい方は、←左記ブログページの本をお読みください。

少し練習しましょう。

1.しゅくが（　　　）会に参加する。

2.結婚式で しゅくじ （　 　）を述べる。

3.しゅうぎ（　　　）を配る。

4.しゅうげん （　　　）をあげる。

5.じゅもん（　　　）を唱える。

6.相手に災いが及ぶように　じゅそ（　　　）する。

解説です。良い祈りには祝、悪い祈りには呪です。

解答です。祝賀、祝辞、祝儀、祝言、呪文、呪詛。