漢字の覚え方 旅

今日は旅（リョ・たび）、膂（リョ・せぼね）という漢字について説明します。基本になる漢字は『旅（リョ）』です。もとは隊を組んで移動する様子を表す会意文字といわれています（藤堂）。これらの漢字は同じ『旅（リョ）』という構成要素を持つので、漢字の足し算で表すことが出来ます。

漢字は足し算で表わす事が出来るものについては、意味を考えて漢字の足し算で覚えると便利です。旅（リョ）に何を足したらどのような漢字になるのか考えます。旅（リョ・たび）は 小学校3年生で習う漢字  、膂（リョ・せぼね）は常用漢字から外れています。常用漢字の指定に拘わらず、漢字の足し算で一緒に覚えましょう。

　『旅（リョ）』lǚ は、数人が隊を組んで移動するを表す会意文字です。移動するときに旗（はた）を使ったので漢字の中に旗が含まれています。また、500人の軍隊をいい、近代では大きな部隊を旅団といいます。漢字の足し算で覚えるならば、㫃・旗（はた）（はた）＋从（人が二人）＝旅（数人が隊を組んで移動する。旅。たび。ならぶ。軍隊。集まる）です。漢字の部首は『方・ほうへん』、漢字の意味は『旅（たび）』です。漢字の部首は『方・ほうへん』、漢字の意味は『旅（たび）』、『軍隊』、『集まる』、『連なる』です。

音読みは呉音が『ロ』、漢音が『リョ』、訓読みが『旅（たび）』です。旅をすることを旅行（リョコウ）、旅で感じる気持ちを旅情（リョジョウ）、旅の宿屋を旅籠（はたご）といいます。

非常に良い意味の漢字で『たか』、『たび』、『もろ』と人名に使われます。

旅（リョ・たび）は 小学校3年生で習う漢字 です。

　『膂（リョ・せぼね）』lǚ は、背骨（せぼね）を表す形声文字です。漢字の足し算で覚えるならば、旅（集まる・連なる）＋月 （身体）＝膂（身体で骨の並んでいるところ。背骨。体力）です。漢字の部首は『月・にくづき』、漢字の意味は『膂（せぼね）』です。

音読みは音読みは呉音が『ロ』、漢音が『リョ』、訓読みが『膂 （せぼね）』です。体力のことを膂力（リョリョク）といいます。

藤堂は呂（ロ・せぼね）と同系であると述べています。

膂（リョ・せぼね）は常用漢字から外れています。

http://huusennarare.cocolog-nifty.com/blog/2019/11/post-26eefa.html

『漢字の覚え方 旅』　旅　膂　

参考図書http://bit.ly/1Xs359Oです。漢字についてより詳しく知りたい方は、←左記ブログページの本をお読みください。

少し練習しましょう。

1.卒業 りょこう（　　）。

2.たびびと（　　　）が腰をかける。

3.異常な りょりょく（　　）を持った剣客。

解説です。基本の漢字は旅、膂（せぼね）は月（にくづき）を足して膂 です。

解答です。旅行、旅人、膂力。

漢字の覚え方 栗

今日は栗（リツ）、慄（リツ）という漢字のについて説明します。基本になる漢字は『栗（リツ）』です。栗（くり）を表しています。音読みは『リツ』と読みます。

漢字は足し算で表わす事が出来るものについては、意味を考えて漢字の足し算で覚えると便利です。栗（リツ）に何を足すとどのような漢字になるか考えます。慄（リツ）は中学生で習うようになった常用漢字、栗（リツ）は人名用漢字、漢字の足し算で一緒に覚えましょう。

　『栗（リツ）』lìは、栗（くり）を表す会意文字です。漢字の足し算で覚えるならば、襾・?U+209EA（いが）＋木（樹木）＝栗（いがのある樹木。栗。くり）です。漢字の部首は『木・き』、漢字の意味は『栗』、『チクチクする』、『チクチクする』です。

音読みは呉音が『リチ』、漢音が『リツ』、訓読みは『栗（くり）』です。落葉性の高木で、葉は鋸葉のある長楕円形、果実は甘く食用になる。原野に自生する野生種は柴栗（しばぐり）といいます。

栗（リツ・くり）は人名用漢字です。

　『慄（リツ）』lìは、慄（おのの）く様子を表す形声文字です。漢字の足し算で覚えるならば、忄（心の動き・感じ）＋栗（とげのある・チクチクする）＝慄（チクチクする感じ。慄（おのの）く）です。漢字の部首は『忄・りっしんべん』、漢字の意味は『慄（おのの）く』です。

音読みは呉音が『リチ』、漢音が『リツ』、訓読みは『慄（おのの）く』です。恐ろしくて身体が震えることを戦慄（センリツ）といいます。

慄（リツ）は中学生で習うようになった常用漢字です。

http://huusennarare.cocolog-nifty.com/blog/2018/11/post-a18d.html

『漢字の覚え方 栗』  栗 慄

参考図書http://bit.ly/1Xs359Oです。漢字についてより詳しく知りたい方は、←左記ブログページの本をお読みください。

少し練習しましょう。

1.くり（　　）御飯。

2.あまぐり（　　　）。

3.せんりつ（　　　）を覚える。

解説です。基本の漢字は栗、慄（おのの）くは忄（りっしんべん）を足して慄です。

解答です。栗、甘栗、戦慄。

漢字の覚え方 夌

今日は夌（リョウ）、陵（リョウ）、菱（リョウ）、凌（リョウ）、稜（リョウ）、崚（リョウ）、綾（リョウ）という漢字のについて説明します。基本になる漢字は『夌（リョウ）』です。足の筋や筋目を表しています。基本の音読みは『リョウ』と読みます。

漢字は足し算で表わす事が出来るものについては、意味を考えて漢字の足し算で覚えると便利です。夌（リョウ）に何を足すとどのような漢字になるか考えます。陵（リョウ）は中学校 で習う常用漢字、菱（リョウ）、凌（リョウ）、稜（リョウ）、崚（リョウ）、綾（リョウ）は人名用漢字、夌（リョウ）は常用漢字ではありませんが、漢字の足し算で一緒に覚えましょう。

　『夌（リョウ）』língは、足で丘を乗り越える様子・足の筋を表す会意文字です。漢字の足し算で覚えるならば、坴（丘・陸）＋夂（足）＝夌（足で丘を乗り越える。乗り越える。筋肉の筋。上にでる）です。漢字の部首は『夂・すいにょう』、漢字の意味は『乗り越える』、『足の筋』、『上にでる』、『しのぐ』です。

音読みは呉音・漢音ともに『リョウ』です。夌（リョウ）の漢字自体をつかうことはありませんが、陵（リョウ）、菱（リョウ）、凌（リョウ）などの音符になっています。

夌（リョウ）は常用漢字から外れています。

　『陵（リョウ）』língは、山の筋や皇帝の墓を表す形声文字です。漢字の足し算で覚えるならば、阝（丘・陸）＋夌（筋）＝陵（山の筋。丘。皇帝の墓）です。漢字の部首は『阝・こざとへん』、漢字の意味は『山の筋』、『丘』、『陵（みささぎ）』です。

音読みは呉音・漢音ともに『リョウ』、訓読みは『陵（みささぎ）』です。なだらかな起伏の続く地形を丘陵（キュウリョウ）、天子や皇族の墓を陵墓（リョウボ）といいます。

陵（リョウ・みささぎ）は中学校で習う常用漢字です。

　『菱（リョウ）』língは、植物の菱（ひし）を表す形声文字です。漢字の足し算で覚えるならば、艹（植物）＋夌（筋目）＝菱（鋭い筋のある植物。菱。ひし）です。漢字の部首は『艹・くさかんむり』、漢字の意味は『菱（ひし）』です。

音読みは呉音・漢音ともに『リョウ』、訓読みは『菱（ひし）』です。菱の花を菱花（リョウカ）、菱の実の形・四辺の長さが等しい四角形を菱形（リョウケイ・ひしがた）、この菱型を三つ組み合わせたデザインを三菱（みつびし）といいます。

菱（リョウ・ひし）は人名用漢字です。

　『凌（リョウ）』língは、力を込めて上に出る様子・凌（しの）ぐ様子を表す形声文字です。漢字の足し算で覚えるならば、冫（氷・厳しい）＋夌（上にでる）＝凌（力をこめて無理に相手の上に出る。激しい力のこもったさま。凌（しの）ぐ）です。漢字の部首は『冫・にすい』、漢字の意味は『凌（しの）ぐ』、『力を込めて上に出る』です。

音読みは呉音・漢音ともに『リョウ』、訓読みは『凌（しの）ぐ』です。雲よりも高く登ること・現実を超越することを凌雲（リョウウン）、他の物を超えて上に立つことを凌駕（リョウガ）といいます。

凌（リョウ・しのぐ）は人名用漢字です。

　『稜（リョウ）』léngは、穀物の角を表す形声文字です。漢字の足し算で覚えるならば、禾（穀物）＋夌（筋目）＝稜（穀物の角）です。漢字の部首は『禾・のぎへん』、漢字の意味は『穀物の角』、『稜（かど）』です。

音読みは呉音・漢音が『ロウ』、慣用音が『リョウ』、訓読みは『稜（かど）』です。とがった角を稜角（リョウカク）、山と山の峰を結んだ線を稜線（リョウセン）といいます。

稜（リョウ・かど）は人名用漢字です。

　『崚（リョウ）』língは、稜線がすじばって見える山を表す形声文字です。漢字の足し算で覚えるならば、山（やま）＋夌（筋目）＝崚（稜線がすじばって見える山。幾重にも重なる高い山）です。漢字の部首は『山・やま』、漢字の意味は『稜線がすじばって見える山』です。

音読みは呉音・漢音がが『リョウ』です。山の尾根がくっきりと目立ち、幾重にも重なる様を崚層（リョウソウ）といいます。

崚（リョウ）は人名用漢字です。

　『綾（リョウ）』』língは、穀物の角を表す形声文字です。漢字の足し算で覚えるならば、糸（いと）＋夌（筋目）＝綾（浮き出た漢字の模様を織り込んだ絹。綾。あや。飾り。入り組んだ仕組み）です。漢字の部首は『糸・いとへん』、漢字の意味は『綾（あや）』、『飾り』、『入り組んだ仕組み』です。

音読みは呉音・漢音が『リョウ』、唐宋音が『リン』、訓読みは『綾（あや）』です。あやぎぬを綾綺（リョウキ）、模様を織りなす絹織物を綾子（リンス）、言葉の微妙な言い回しを言葉の綾（あや）といいます。

『あや』について、漢字の世界では幾通りも漢字があり、ニュアンスの違いがあります。

文 紋（あや）　　 文字や家の紋章などの模様　　　　『漢字の覚え方 文』

采 彩 綵（あや） 果物の色模様や色のついた模様　『漢字の覚え方 采』

斐 （あや） 　　　　左右対称の美しい模様　　　　　　『漢字の覚え方 非』

絢（あや）　　　　 糸が旬（めぐ）る美しい模様　　　 『漢字の覚え方 旬』

綾（あや）　　　　 糸が浮き出る美しい模様          『漢字の覚え方 夌』

綺（あや） 　　　　糸や織物の綺麗で美しい模様　 『漢字の覚え方 奇』

綾（リョウ・あや）は人名用漢字です。

http://huusennarare.cocolog-nifty.com/blog/2018/09/post-40a8.html

『漢字の覚え方 夌』　夌　陵　菱　凌　稜　綾 崚

参考図書http://bit.ly/1Xs359Oです。漢字についてより詳しく知りたい方は、←左記ブログページの本をお読みください。

少し練習しましょう。

1.きゅうりょう（　　　）地帯。

2.始皇帝 りょう（　　）。

3.みつびし（　　　）。

4.ひしがた（　　　）。

5.りょううんかく（　　　）。

6.人を りょうが（　　　）する。

7.山の りょうせん（　　　）。

8.言葉の あや（　　）。

解説です。基本の漢字は夌、陵（みささぎ）は阝（こざとへん）を足して陵、菱（ひし）は艹（くさかんむり）を足して菱、凌（しの）ぐは冫（にすい）を足して凌、稜（かど）は禾（のぎへん）を足して稜、崚（幾重にも重なる高い山）は山を足して崚、綾（あや）は糸を足して綾す。

解答です。丘陵、陵、三菱、菱形、凌雲閣、凌駕、稜線、綾。

漢字の覚え方 尞

今日は 尞（リョウ）、寮（リョウ）、療（リョウ）、遼（リョウ）、僚（リョウ）、瞭（りョウ）いう漢字のについて説明します。基本になる漢字は『尞（リョウ）』です。かがり火を燃やし続ける様子を表しています。基本の音読みは『リョウ』と読みます。

漢字は足し算で表わす事が出来るものについては、意味を考えて漢字の足し算で覚えると便利です。尞に何を足すとどのような漢字になるか考えます。、寮（リョウ）、療（リョウ）、僚（リョウ）、瞭（りョウ）は中学校で習う常用漢字、遼（リョウ）は人名用漢字です。漢字の足し算で一緒に覚えましょう。

　『尞（リョウ）』liào、liáoは、かがり火を燃やし続ける様子を表す会意文字です。漢字の足し算で表せ覚えるならば、眘（柴が燃える）＋火（ひ）＝尞（かがり火を燃やし続ける。続く）です。漢字の部首は『小・ショウ』、漢字の意味は『かがり火』、『続く』、『明るい』です。

音読みは呉音・漢音ともに『リョウ』です。わが国では尞（リョウ）の漢字自体を使うことはありませんが、寮（リョウ）、療（リョウ）、遼（リョウ）、僚（リョウ）、瞭（りョウ）の構成要素になっています。

尞（リョウ）は常用漢字から外れています。

　『寮（リョウ）』liáoは、共同の寄宿舎を表す形声文字です。漢字の足し算で表せ覚えるならば、宀（家）＋尞（かがり火・続く）＝寮（一緒に肩を並べて仕事をする所。役所。仲間の住む宿舎）です。漢字の部首は『宀・うかんむり』です。意味は『役所』、『共同の寄宿舎』です。

音読みは呉音・漢音ともに『リョウ』です。共同の寄宿舎で生活する者を寮生（リョウセイ）、寮生の食事などの世話をする女性を寮母（リョウボ）といいます。

寮（リョウ）は中学校で習う常用漢字です。

　『療（リョウ）』liáoは、療（いや）す様子を表す形声文字です。漢字の足し算で表せ覚えるならば、疒（病気）＋尞（かがり火）＝療（病気を火で取り払う。療（いや）す）です。漢字の部首は『疒・やまいだれ』です。意味は『療（いや）す』です。

音読みは呉音・漢音ともに『リョウ』、常用外の訓読みに『療（いや）す』があります。病気を療（いや）す行為を治療（チリョウ）、病気やけがの手当てをし、身体を休めて健康の回復をはかることを療養（リョウヨウ）といいます。

療（いや）すは癒 (いや) すと書くのが普通です。

療（リョウ）は中学校で習う常用漢字です。

　『遼（リョウ）』liáoは、遼（はる）かな様子を表す形声文字です。漢字の足し算で覚えるならば、辶（道）＋尞（続く）＝遼（遼（はる）かに続く道。はるか）です。漢字の部首は『辶・しんにょう』です。意味は『遼（はる）か』です。

音読みは呉音・漢音ともに『リョウ』、訓読みが『遼（はる）か』、『遼（とお）い』です。遼（はる）かに遠いことを遼遠（リョウエン）といいます。

我が国の歴史小説家で、司馬遷を目指すが遼かに及ばないということでペンネームをつけた作家に司馬遼太郎さんがいます。ゴルフの石川遼さんもこの漢字を使っています。

遼（リョウ）は人名用漢字です。

　『僚（リョウ）』liáoは、同僚（ドウリョウ）を表す形声文字です。漢字の足し算で表せ覚えるならば、イ（人間）＋尞（続く）＝僚（前後に続く人間。仲間。友達）です。漢字の部首は『イ・にんべん』です。意味は『仲間』、『友達』です。

音読みは呉音・漢音ともに『リョウ』です。社内で同じ地位の人・仲間を同僚（ドウリョウ）、軍隊における指揮官を補佐する武官を幕僚（バクリョウ）といいます。

非常に良い意味の漢字で『あきら』、『とも』と名前に使われます。

僚（リョウ）は中学校で習う常用漢字です。

　『瞭（リョウ）』liǎoは、瞭（あき）らかな様子を表す形声文字です。漢字の足し算で表せば、目（見る）＋尞（かがり火）＝瞭（明るくてハッキリ見える。瞭（あきら）か）です。漢字の部首は『目・め』です。意味は『ハッキリ見える』、『瞭（あき）らか』です。

音読みは呉音・漢音ともに『リョウ』、訓読みは常用外に『瞭（あき）らか』があります。はっきりしていることを漢語で明瞭（メイリョウ）といいます。

瞭（あき）らかは明（あき）らかと書くのが普通です。

瞭（リョウ）は中学生で習うようになった常用漢字です。

http://huusennarare.cocolog-nifty.com/blog/2018/04/post-58bd.html

『漢字の覚え方 尞』　尞 寮 療 遼 僚 瞭 

参考図書http://bit.ly/1Xs359Oです。漢字についてより詳しく知りたい方は、←左記ブログページの本をお読みください。

少し練習しましょう。

1.寄宿舎の りょうせい（　　　）。

2.傷の ちりょう（　　　）。

3.温泉での りょうよう（　　　）。

4.司馬 りょうたろう（　　　）。

5.会社の どうりょう（　　　）する。

6.陸上 ばくりょう（　　　）長。

7.めいりょう（　　　　）な違い。

解説です。基本の漢字は尞、寮（役所・寄宿舎）は宀を足して寮、療（いや）す疒（やまいだれ）を足して療、遼（はる）かは辶（しんにょう）を足して遼、僚（とも）はイ（にんべん）を足して僚、瞭（あき）らかは目を足して瞭です。

解答です。寮生、治療、療養、遼太郎、同僚、幕僚、明瞭。

漢字の覚え方 离

今日は离（チ・リ）、離（リ）、璃（リ）、魑（リ）という漢字の仲間について説明します。基本の漢字は『离（チ・リ）』chī、líで、読み方は『チ』か『リ』、意味は『大蛇』、『離れる』です。

漢字は足し算で表わす事が出来るものについては、意味を考えて漢字の足し算で覚えると便利です。『离（チ・リ）』chī、líに何を足すとどんな漢字になるのかを考えます。離、離は中学校で習う常用漢字、魑は常用漢字ではありませんが一緒に覚えましょう。

　『离（チ・リ）』chī、líは、頭が大きく尾を曲げた大蛇（ダイジャ）を象（かたど）った象形文字です。離（はな）れるの意味にも使います。漢字の部首は『禸・ぐうのあし』、漢字の意味は『山の神である大蛇』、『猛獣』、『怪物』などです。

説文解字には｢山神、獸なり。禽頭に従い、禸に従い、屮に従う｣とあります。

大蛇の意味での音読みは呉音・漢音ともに『チ』、離（はな）れるの意味での音読みは呉音・漢音ともに『リ』です。离（チ・リ）は漢字単独で使うことはありませんが、離（リ）、璃（リ）、魑（チ）といった漢字の構成要素になっています。

离（チ・リ）は常用漢字から外れています。

　『離（リ）』líは、大蛇と隹（とり）がつかず離れず争っている様子を表す形声文字です。漢字の足し算で覚えるならば、离（山の神である大蛇）＋隹（とり）＝離（大蛇と隹がつかず離れず争う。離れる）です。漢字の部首は『隹・ふるとり』、漢字の意味は『離れる』、『つく』、『経過する』などです。

音読みは呉音・漢音ともに『リ』、離れることと集まることを離合（リゴウ）、王宮から少し離れた宮殿を離宮（リキュウ）、親しい人々が別れ別れになることを離散（リサン）、人と別れることを離別（リベツ）といいます。

離（リ）は中学生 で習う常用漢字です。

　『璃（リ）』líは、瑠璃・琉璃（ルリ）を表す形声文字です。瑠（ル）・琉（ル）と一緒に使って紫ががった紺色の宝石を表します。漢字の足し算で覚えるならば、玉（宝石）＋离（リ）＝璃（リの発音の宝石）です。漢字の部首は『王・おう・たま』、漢字の意味は『瑠璃・琉璃（ルリ）』です。

音読みは呉音・漢音ともに『リ』です。梵語のvaiḍūrya（ヴァイドゥーリャ）の音訳だといわれています。

璃（リ）は中学生で習うようになった常用漢字 です。

　『魑（チ）』chīは、山の怪物を表す形声文字です。漢字の足し算で覚えるならば、鬼（化け物）＋离（山の神である大蛇）＝魑（山の怪物。顔は人間で、人を迷わせる怪物。すだま）です。漢字の部首は『鬼・おに』、意味は『魑（すだま）』です。

音読みは呉音・漢音ともに『チ』、訓読みは『魑（すだま）』です。魑魅魍魎（チミモウリョウ）として人を惑わす妖怪として使います。

魑魅魍魎（チミモウリョウ）の漢字について

魑（チ）は『漢字の覚え方 离』 http://bit.ly/2iAAGmXをご覧ください。

魅（ミ）は 『漢字の覚え方 未』 http://bit.ly/1CD39q4 をご覧ください。

魍（モウ）は『漢字の覚え方 亡』 http://bit.ly/1v84fty をご覧ください。

魎（リョウ）は『漢字の覚え方 両』 http://bit.ly/1YGsCgb をご覧ください。

魑（チ）は常用漢字から外れています。

http://huusennarare.cocolog-nifty.com/blog/2017/09/post-79a1.html 

http://bit.ly/2iAAGmX

『漢字の覚え方 离』 　離　璃　魑

参考図書http://bit.ly/1Xs359Oです。漢字についてより詳しく知りたい方は、←左記ブログページの本をお読みください。

少し練習しましょう。

1.恋人との りべつ（　　　）。

2.浜 りきゅう（　　　）。

3.りごう （　　　）集散。

4.るり（　　　）色。

5.ちみもうちょう（　　　　　）。

解説です。基本の漢字は离、離（はな）れるは隹（とり）を足して離、瑠璃（ルリ）は王を足して璃、魑（すだま）は鬼（おに）を足して魑。

解答です。離別、離宮、離合、瑠璃・琉璃、魑魅魍魎。

漢字の覚え方 率

漢今日は率（ソツ・スイ・リツ）、蟀（シュツ）という漢字について説明します。基本になる漢字は『率（ソツ・スイ・リツ）』shuài、lǜで、『率いる』様子を表しています。

漢字は足し算で表わす事が出来るものについては、意味を考えて漢字の足し算で覚えると便利です。『率』に何を足したら、蟀になるのかを考えます。率は小学校5年生で習う漢字 です。学年、学校に関係なく一緒に覚えましょう。

　『率（ソツ・スイ・リツ）』shuài は、率（ひき）いる様子を表す会意文字です(藤堂）。漢字の足し算で覚えるならば、玄(細い糸）＋冫冫(左右に払う）＋十（まとめる）＝率（はみ出ないように左右に払って引きしめてまとめる。引き締める。率いる。ひきいる）です。漢字の部首は『玄・げん』、漢字の意味は『率（ひき）いる』、『あるがままに』、『急に』です。

『説文解字』には｢鳥を捕らえる畢（あみ）なり｣とあり、鳥を捕らえている網の象形としています。

音読みは呉音が『ソチ』、漢音が『ソツ』、訓読みが『率（ひき）いる』です。引き連れることを引率（インソツ）、ありのままで隠すところがないことを率直（ソッチョク）、物事を深く考えずに軽々しく行うことを軽率（ケイソツ）といいます。

将軍を表す場合は特別に『率（スイ）』shuài と読むこともあります。将率・将帥（ショウスイ・率いる人）です。

また、『率（リツ）』lǜ と読んで『全体に対する部分の割合』を表します。

音読みは呉音が『リチ』、漢音が『リツ』です。ある事象の起こる可能性の割合を確率（カクリツ）、勝つ割合を勝率（ショウリツ）、ある数が他の数の何倍であるかを倍率（バイリツ）といいます。

率（ソツ・スイ・リツ）は小学校5年生で習う漢字 です。

　『蟀（シュツ）』shuài は、蟋蟀（こおろぎ）を表す形声文字です。漢字の足し算で覚えるならば、虫(むし）＋率（シュツ）＝蟀（シュツという翅（はね）を摩擦させる音の虫。蟋蟀。こおろぎ）です。漢字の部首は『虫・むし』、漢字の意味は『蟋蟀（こおろぎ）』です。

同じくシツという翅（はね）を摩擦させる音を表す蟋（シツ）と合わせて蟋蟀（シツシュツ・こおろぎ）として使います。

音読みは呉音が『シュツ』、漢音が『ソツ』、訓読みは『蟋蟀（こおろぎ）』です。

蟀（シュツ）は常用漢字からは外れています。

http://huusennarare.cocolog-nifty.com/blog/2017/01/post-92c8.html をご覧ください。

『漢字の覚え方 率』 率　蟀

参考図書http://bit.ly/1Xs359Oです。漢字についてより詳しく知りたい方は、←左記ブログページの本をお読みください。

少し練習しましょう。

1.生徒を いんそつ（　　　）。

2.けいそつ（　　　）な行動。

3.ばいりつ（　　　）を計算。

4.しょうりつ（　　　）五割。

5.こおろぎ（　　　）。

解説です。基本の漢字は率、蟋蟀（こおろぎ）は虫を足して蟀です。

解答です。引率、軽率、倍率、勝率、蟋蟀。

漢字の覚え方 利

　漢字には『単語家族』と呼ばれる発音・意味上の漢字の仲間があります。今日は『利（リ）』lìという字を基本とした『単語家族』を説明します。共通した漢字の発音は『リ』、意味は『スッと通る』です。この『単語家族』には利、痢、梨、莉という漢字が含まれます。

『単語家族』の漢字は足し算で表わす事が出来るので、『単語家族』ごとにまとめて漢字を覚えると便利です。『利』に何を足したら痢、梨、莉になるのかを考えてます。利は小学校4年生で習う漢字 、痢は中学生 で習う常用漢字、梨、莉は人名用漢字です。学年、学校に関係なく一緒に覚えましょう。

　『利（リ）』lìは、刃物が鋭（するど）い様子を表す会意文字です。漢字の足し算で覚えるならば、禾（稲）＋刂（刀）＝利（刃物が鋭くてスッと稲を刈り取れる。刃が鋭い。スッと通る）です。漢字の部首は『刂・りっとう』、漢字の意味は『刃が鋭い』、『スッと通る』、『役に立つ』、『もうけ』です。

音読みは呉音・漢音ともに『リ』、訓読みが『利（き）く』です。刃の鋭い様を鋭利（エイリ）、水がスッと通るのを水利（スイリ）、都合が良い様子を便利（ベンリ）、もうけを利益（リエキ）、口利きがうまいことを利口（リコウ）といいます。

非常に良い意味の漢字で『かが』、『かず』、『さと』、『と』、『とおる』、『とし』、『のり』、『まさ』、『みち』、『みのる』、『よし』、『より』と名前に使われます。

『効果がある』という意味では『効（き）く』http://bit.ly/1o7kxCj を使います。

利（リ）は小学校4年生で習う漢字 です。

利の漢字の仲間には、痢、梨などの漢字があります。

　『痢（リ）』lìは、腹が下（くだ）る様子を表す形声文字です。漢字の足し算で覚えるならば、疒（病気）＋利（スッと通る）＝痢（腹が下（くだ）る）です。漢字の部首は『疒・やまいだれ』です。意味は『腹が下（くだ）る』です。

音読みは呉音・漢音ともに『リ』です。腹が下ることを漢語で下痢（ゲリ）、伝染性の下痢症を疫痢（エキリ）いいます。

痢（リ）は中学生 で習う常用漢字です。

　『梨（リ）』líは、梨（なし）を表す形声文字です。漢字の足し算では、利（スッと切れる）＋木（果樹）＝梨（スッと切れる果物。梨。なし）です。漢字の部首は『木・き』です。意味は『梨（なし）』です。

本字は棃（リ・なし）でしたが、梨（リ・なし）を使います。

音読みは呉音・漢音ともに『リ』、訓読みが『梨（なし）』です。梨の庭園、宮廷の音楽教習府、歌舞伎の世界を梨園（リエン）、梨（なし）の花、美人が涙ぐむ可憐な様子を梨花（リカ）といいます。

梨（リ）は人名用漢字です。

　『莉（リ）』lìは、茉（マツ）http://bit.ly/1Xp0NHp と共にジャスミンを表す形声文字です。漢字の足し算で覚えるならば、艹（植物）＋利（リ）＝莉（梵語でマリカーという植物。茉莉。ジャスミン）です。漢字の部首は『艹・くさんかんむり』、漢字の意味は『茉 莉（マツリ）』、『ジャスミン』です。

梵語の mallikā（マリカー）に漢字を宛てたものと考えられています。

音読みは呉音・漢音ともに『リ』です。茉 莉（マツリ・ジャスミン）は暖地に生えるモクセイ科の常緑樹で、夏に小さな白い花が咲きます。非常に香りが良く、お茶に混ぜて飲むことがあります。

莉（リ）は人名用漢字です。

　『鯏（あさり）』は、浅蜊（あさり）を表す漢字です。我が国で造られた国字です。漢字の足し算では、魚（さかな）＋利（リ）＝鯏（リという音に当てた漢字。鯏。あさり）です。漢字の部首は『魚・さかなへん』、漢字の意味は『鯏（あさり）』です。マルスダレガイ科の海産の二枚貝で、砂地の浅い海に棲み、食べて美味しい貝です。

音読みはなく、訓読みは『鯏（あさり）』です。鯏（あさり）は蜊（あさり）、浅蜊（あさり）とも書きます。

鯏（あさり）は中学校で習う常用漢字から外れています。 部首索引 魚(うお・さかな) も御覧ください。も御覧ください。

http://huusennarare.cocolog-nifty.com/blog/2015/11/post-41cd.html

『漢字の覚え方 利』 利 梨 莉 痢 鯏

参考図書http://bit.ly/1Xs359Oです。漢字についてより詳しく知りたい方は、←左記ブログページの本をお読みください。

少し練習しましょう。

1.りえき（　　　）を上げる。

2.ゆうり（　　　）な条件。

3.げり（　　　）に苦しむ。

4.歌舞伎 りえん（　　　）の世界。

5.りか（　　　）一枝、春雨を帯ぶ。　（長恨歌）

6.ジャスミン（　　　）。

解説です。基本の漢字は利、痢（腹の病）は疒（やまいだれ）を足して痢、梨（なし）は木を足して梨、茉莉（ジャスミン）は艹（くさかんむり）を足して莉です。

解答です。利益、有利、下痢、梨園、梨花、茉莉。

漢字の覚え方 両

　今日は『両（リョウ）』liǎngはという漢字の『単語家族』について説明します。基本になる漢字は『両』です。音読みは『リョウ』、意味は『ふたつ』、『両方』です。両（兩）、輛、魎などがこの漢字の『単語家族』です。

『単語家族』の漢字は足し算で表わす事が出来るので、『単語家族』ごとにまとめて漢字を覚えると便利です。『両』に何を足すと輛、魎になるのかを考えます。両は小学校で3年生で習い、輛、魎は常用漢字から外れていますが一緒に覚えましょう。

　『両（リョウ）』liǎngは、天秤の両側が釣り合う様子を描いた象形文字です。漢字の部首は『一・いち』、意味は『ふたつ』、『両方』、『重さの単位』、『お金の単位』です。

音読みは呉音・漢音ともに『リョウ』です。岸のこちら側と向こう側で両岸（リョウガン）、江戸時代の小判一枚を一両（イチリョウ）、二つの事を共に成立させることを両立（リョウリツ）、勢力が同じである二人の英雄を両雄（リョウユウ）といいます。

縁起の良い漢字で、『ふた』、『ふる』、『もろ』と名前に使われます。

本字は兩ですが、常用漢字体の両を使って下さい。

両（リョウ）の『単語家族』には、輛、魎（リョウ）があります。

両（リョウ）は小学校3年生で習う漢字です。

　『輛（リョウ）』liàngは、二つの車輪をもつ車を表す形声文字です。漢字の足し算では、車（くるま）＋両（ふたつ）＝輛（二つの車輪をもつ車。くるま）です。漢字の部首は『車・くるまへん』、意味は『車（くるま）』です。

音読みは呉音が『ロウ』で、漢音が『リョウ』です。車（くるま）のことを漢語で車輛（シャリョウ）といいます。

輛は常用漢字でないので、常用漢字の両で書き換えることが普通です。

　『魎（リョウ）』liǎngは、二本足の化け物を表す形声文字です。漢字の足し算では、鬼（化け物）＋両（ふたつ）＝魎（二本足の化け物）です。漢字の部首は『鬼・おに』、意味は『二本足の怪物』です。

音読みは呉音が『ロウ』で、漢音が『リョウ』です。様々な化け物を魑魅魍魎（チミモウリョウ）といいます。魑魅が山の妖怪、魍魎が川の妖怪とも説明されています。

『魎（リョウ）』は中学校で習う常用漢字から外れています。

魑魅魍魎（チミモウリョウ）の漢字について

魑（チ）は『漢字の覚え方 离』 http://bit.ly/2iAAGmXをご覧ください。

魅（ミ）は 『漢字の覚え方 未』 http://bit.ly/1CD39q4 をご覧ください。

魍（モウ）は『漢字の覚え方 亡』 http://bit.ly/1v84fty をご覧ください。

魎（リョウ）は『漢字の覚え方 両』 http://bit.ly/1YGsCgb をご覧ください。

http://huusennarare.cocolog-nifty.com/blog/2015/10/post-8d6d.html

『漢字の覚え方 両』 両

参考図書http://bit.ly/1Xs359Oです。漢字についてより詳しく知りたい方は、←左記ブログページの本をお読みください。

少し練習しましょう。

1.文武 りょうりつ（　　　）。

2.りょうゆう（　　　）並び立たず。

3.りょうごく（　　　）国技館。

4.しゃりょう（　　　）の検査。

5.魑魅魍 りょう（　　）。

解説です。基本の漢字は両、車輛（シャリョウ）は車を足して輛、魍魎（モウリョウ）は鬼を足して魎です。

解答です。両立、両雄、両国、車輛、車両、魑魅魍魎。

少し漢字の成り立ちの話をしましょう。最古の辞書は後漢（西暦100年頃）の許慎（キョシン）の「説文解字（セツモンカイジ）」です。許慎はその中で漢字について六種の原理を説明しています。これを『六書（リクショ）』といいます。六種類のうち四種類は漢字の成り立ちについて、残りの二種類は漢字の使用法についてしるしています。

彼は、漢字（＝文字）の成り立ちを、物の形に象（かたど）った『象形』（ショウケイ）、象形文字を基に点を打つことにより示された『指事』（シジ）、文字を組み合わせた『会意』（カイイ）、意味と音・声を示す文字を組み合わせた『形声』（ケイセイ）の四種類に分類しました。

『兩』は天秤（テンビン）を象った（かたどった）文字なので『象形文字』です。『輛』は車に兩、『魎』は鬼に兩を組み合わせた文字です。『兩（リョウ）』の音・声（音符）含みますから『形声文字』です。

漢字の殆どはこの『形声文字』です。漢字が足し算であるというのは、この漢字の成り立ちに関わっています。『形声文字』は音・声（音読み）が同じなので、音・声（音読み）を基にして漢字の足し算で、漢字を覚えようとしているわけです。

漢字の覚え方 力

　今日は『力（リキ）』lìという字を基本とした漢字の仲間について説明します。この漢字の仲間には力、肋、勒、仂 という漢字が含まれ、筋、劣という近い漢字が漢字があります。

漢字は足し算で表わす事が出来るものについては、意味を考えて漢字の足し算で覚えると便利です。『力』に何を足したら肋、筋、勒、劣、仂になるのかを考えます。力は小学校1年生で習う漢字 、筋は小学校6年生で習う漢字 、劣は中学生 で習う常用漢字です。学年、学校に関係なく一緒に覚えましょう。

　『力（リョク・リキ）』lìは、手の筋肉を描いた象形文字です（許 藤堂 加藤）。また、田畑で使う耒（すき）を描いた象形文字という説(白川）もあります。漢字の部首は『力・ちから』です。意味は『力（ちから）』、『努力して』です。

音読みは呉音が『リキ』、漢音が『リョク』、訓読みが『力（ちから）』です。能力（ノウリョク）、努力（ドリョク）、力量（リキリョウ）、馬力（バリキ・仕事量の単位）、力仕事（ちからしごと）の力です。

『力（リョク・リキ・ちから）』は小学校1年生で習う漢字です。

　『肋（ロク）』lè、lēiは、肋（あばら）を表す形声文字です。漢字の足し算で覚えるならば、月（身体の部分）＋力（筋肉のすじ）＝肋（身体ですじが見える部分。肋骨。あばら）です。漢字の部首は『月・にくづき』です。意味は『肋（あばら）』です。

音読みは呉音・漢音ともに『ロク』、訓読みが『肋（あばら）』です。肋（あばら）の骨を肋骨（ロッコツ）、人の肋骨の内側にある肺をおおう膜を肋膜（ロクマク）といいます。

『肋（ロク・あばら）』は常用漢字から外れています。

　『勒（ロク）』lè、lēiは、馬の頭部にかける革（かわ）を描いた形声文字です。漢字の足し算で覚えるならば、革（動物のなめしがわ）＋力（ちから）＝勒（馬の頭部にかける革紐（かわひも）。おもがい）です。漢字の部首は『力・ちから』です。意味は『馬の頭部にかける革紐（かわひも）』です。

音読みは呉音・漢音ともに『ロク』です。馬の頭にかける革紐を（かわひも）を表します。力を入れることから、文章を石に刻むことも勒といいます。

『勒（ロク・おもがい）』は常用漢字から外れています。

　『筋（キン）』jīnは、筋肉の繊維（センイ）を表す会意文字です。漢字の足し算で覚えるならば、竹（繊維）＋月（身体）＋力（ちから）＝筋（力を入れて引き締まった筋肉の繊維。筋。すじ）です。漢字の部首は『竹・たけかんむり』、漢字の意味は『筋（すじ）』、『筋肉』、『筋道』、『大体のの内容』です。

音読みは呉音が『コン』、漢音が『キン』、訓読みが『筋（すじ）』です。筋肉と骨組を筋骨（キンコツ）、小説などのあらすじや前もって仕組んだ計略を筋書（すじがき）、筋肉の力を筋力（キンリョク）といいます。

『筋（キン・すじ）』は小学校6年生で習う漢字です。

　『劣（レツ）』lièは、力が少ないことを示した漢字です。漢字の足し算で覚えるならば、少（少ない）＋力（ちから）＝劣（力が少ないこと。劣る）です。漢字の部首は『力・ちから』です。

音読みは呉音が『レチ』、漢音が『レツ』、訓読みは『劣（おと）る』です。他と比べて等級が下であることを劣等（レットウ）、質が劣っていて悪いことを劣悪（レツアク）、優（すぐ）れていることと劣っていることを優劣（ユウレツ）といいます。

『劣（レツ・おとる）』は中学生 で習う常用漢字です。

　『仂（ロク）』lèは、労働する様子を表す形声文字です。漢字の足し算で覚えるならば、イ（人間）＋力（ちから）＝仂（人が力を出して働く。働く）です。漢字の部首は『力・ちから』です。意味は『働（はたら）く』です。

音読みは呉音・漢音ともに『ロク』です。我が国では働（はたら）くは、国字（日本で造られた漢字）の働（ドウ・人が動いて働く）を使い、仂（ロク）は使いません。『仂』は常用漢字ではありません。

働（ドウ）は動（ドウ）、重（ジュウ）と同じ『単語家族』です。詳しくは『漢字の覚え方 重』http://bit.ly/ZHrka1 をご覧ください。

http://huusennarare.cocolog-nifty.com/blog/2015/03/post-92e3.html

『漢字の覚え方 力』　力　筋

参考図書http://bit.ly/1Xs359Oです。漢字についてより詳しく知りたい方は、←左記ブログページの本をお読みください。

少し練習しましょう。

1.相手の りきりょう（　　　）。

2.どりょく（　　　）を続ける。

3.ろっこつ（　　　）にヒビ。

4.ろくまくえん（　　　　）。

5.きんりょく（　　　）をアップする。

6.人生は すじ（　　）書きのないドラマ。

7.れつあく（　　　）な環境。

8.ゆうれつ（　　　）を決める。

解説です。基本の漢字は力、肋（あばら）は月（にくづき）を足して肋、さらに竹（たけかんむり）を足して筋（すじ）、勒（おもがい）は革（かわ）を足して勒、劣（おと）るは少を足して劣です。

解答です。力量、努力、肋骨、肋膜炎、筋力、筋、劣悪、優劣

漢字の覚え方 量

　漢字には『単語家族』と呼ばれる発音・意味上の漢字の仲間があります。今日は『量（リョウ）』liáng、liàngという字を基本とした『単語家族』を説明します。この『単語家族』には量、糧、という漢字が含まれます。

『単語家族』の漢字は足し算で表わす事が出来るので、『単語家族』ごとにまとめて漢字を覚えると便利です。基本漢字の『量』に米を足すと糧になるという仕組みを考えます。量は小学校4年生で習う漢字 、糧は中学生 で習う常用漢字です。学年、学校に関係なく一緒に覚えましょう。

　『量（リョウ）』liáng、liàngは、穀物（コクモツ）を量（はか）る様子を表す会意文字です。漢字の足し算で覚えるならば、日（穀物）＋重（重さ）＝量（穀物（コクモツ）の重さ。量（はか）る。）です。部首は『里・さと』、意味は『量（はか）る』です。重さを示す重が一と里にデザインされていますが、もともとは重です。

音読みは呉音が『ロウ』、漢音が『リョウ』、訓読みは『量（はか）る』と常用外の『量（かさ）』です。人間のもつ力や気持ちの大きさにも使います。人としての能力の大きさを力量（リキリョウ）、物の多い少ないの程度を分量（ブンリョウ）、地点間の距離や位置を測（はか）る・量（はか）ることを測量（ソクリョウ）、物体に働く地球の重力の大きさ（ようするに重さ）を重量（ジュウリョウ）といいます。

非常に重要な漢字で『かず』、『さと』、『とも』、『はかり』、『はかる』と名前に使われます。

『量（リョウ・はかる）』は小学校4年生で習う漢字です。

　『糧（リョウ）』liángは、量（はか）られた穀物（コクモツ）を表す形声文字です。漢字の足し算で覚えるならば、米（穀物）＋量（重さ）＝糧（量（はか）られた穀物（コクモツ）。主食になる食べ物）です。部首は『米・こめ』、意味は『食糧（ショクリョウ）』、『糧（かて)』です。まだ穂の状態の穀物をいうのではなく、刈り取られて、量（はか）られて、袋詰めにされた状態のものを言います。

音読みは呉音が『ロウ』、漢音が『リョウ』、訓読みは『糧（かて）』です。食用に供される主に穀物を食糧（ショクリョウ）といいます。現在の観念では肉類も含みます。軍隊の持ち運ぶ食料を兵糧（ヒョウロウ）といいます。

『糧（リョウ・かて）』は中学生 で習う常用漢字です。

http://huusennarare.cocolog-nifty.com/blog/2015/03/post-01cc.html

『漢字の覚え方 量』　量　糧

参考図書http://bit.ly/1Xs359Oです。漢字についてより詳しく知りたい方は、←左記ブログページの本をお読みください。

少し練習しましょう。

1.人間の りきりょう（　　　）。

2.相手の ぎりょう（　　　）をみる。

3.自動車 じゅうりょう（　　　）税。

4.しょくりょう（　　　）自給率。

5.ひょうろう（　　　）攻め。

解説です。基本の漢字は量、食糧は米を足して糧です。

解答です。力量、技量、重量、食糧、兵糧