漢字の覚え方 臼

今日は臼（キュウ）、舊（旧）（キュウ）、舅（キュウ）という漢字について説明します。基本の漢字は『臼（キュウ）』jiùで、読み方は『キュウ』、共通した意味は『くぼみ』、『古い』です。

漢字は足し算で表わす事が出来るものについては、意味を考えて漢字の足し算で覚えると便利です。『臼（キュウ）』jiùに何を足すとどんな漢字になるのかを考えます。旧は小学校5年生で習う漢字 、臼は中学生で習うようになった常用漢字 、舅は常用漢字から外れていますが、漢字の足し算で一緒に覚えましょう。

　『臼（キュウ）』jiùは、穀物（コクモツ）をつくときの臼（うす）を表す象形文字です。木や石の中を抉（えぐ）って、くぼませた臼（うす）を象（かたど）っているといわれています。漢字の部首は『臼・うす』、漢字の意味は『臼（うす）』、『くぼみ』です。

音読みは呉音が『グ』、漢音が『キュウ』で、訓読みは『臼（うす）』です。口の奥にあり、物をすりつぶす役目の歯を臼歯（キュウシ）、臼（うす）と杵（きね）を漢語でを臼杵（キュウショ）といいます。

臼（キュウ）は中学生で習うようになった常用漢字 です。

　『旧（舊）（キュウ）』jiùは、萑（ふくろう）が「キュウ」と鳴く様子を表す漢字です。漢字の足し算で覚えるならば、萑（ふくろう）＋臼（キュウ）＝舊（萑（ふくろう）が「キュウ」と鳴く）です。久（キュウ）に通じ、古い事。以前の事を表すようになりました。漢字の部首は舊『臼・うす』、旧『日・にちへん』意味は『現在まで年月を経ている』、『昔からの』、『以前の状態』、『昔なじみ』です。

正字は舊ですが、常用漢字体の旧を使って下さい。

音読みは呉音が『グ』、漢音が『キュウ』、慣用音が『ク』、訓読みは『旧（ふる）い』です。 昔から続いてきた由緒ある家柄を旧家（キュウケ）、古くからの知り合いを旧知（キュウチ）、傷んだものをもとの状態にすることを復旧（フッキュウ）、去年を旧年（キュウネン）といいます。

大変良い御目出度い漢字で、『ひさ』、『ふさ』、『ふる』、『もと』と名前に使われます。

漢字の部首の『隹（ふるとり）』は隹（とり）が舊・旧（ふる）いに含まれているため、鳥（とり）、酉（とり）、鶏（とり）と区別するために名付けたものです。

旧（キュウ）は小学校5年生で習う漢字です。

　『舅（キュウ・しゅうと）』jiùは、年長の男性・夫の父親を表す形声文字です。漢字の足し算で覚えるならば、臼（久しい・年長の）＋男（おとこ）＝舅（年長の男性。夫の父親。舅・しゅうと）です。漢字の部首は『臼・うす』、漢字の意味は『年長の男性』、『母方のおじ』、『夫の父親』、『舅（しゅうと）』です。

音読みは呉音が『グ』、漢音が『キュウ』、訓読みが『舅（しゅうと）』です。夫の父母を姑舅（コキュウ）、母方のおじを舅氏（キュウシ）といいます。

舅（キュウ・しゅうと）は中学校で習う常用漢字から外れています。

また、臼を使った漢字には臽（カン）、舂（ショウ）、臿（ソウ）などがあります。

　『臽（カン）』xiànは、人が穴に足を落とす様子を表す会意文字です。漢字の足し算で覚えるならば、人（ひと）＋臼（くぼみ）＝臽（人が穴に足を落とす。陥（おとしい）れる）です。漢字の部首は『臼・うす』、漢字の意味は『穴』、『落とし穴に落ちる』です。

音読みは呉音が『ゲン』、漢音が『カン』、訓読みは『臽（おちい）る』、『臽（おとしい）れる』です。我が国では陥（おとしい）れるという漢字が好んで使われるため、『臽（カン）』を使うことをはありません。

我が国では阝（土盛り・こざとへん）を足して、旧を使った常用漢字体の陥（カン）を使うことが普通です。

音読みは呉音が『ゲン』、漢音が『カン』です。陥（おとしい）れるという漢字が好んで使われるため、『臽（カン）』を使うことをはありません。

臽（カン）は中学校で習う常用漢字から外れています。

臽（カン）、陥（カン）については『漢字の覚え方 臽』も御覧ください。

　『舂（ショウ）』chōngは、臼（うす）をつく様子を表す会意文字です。漢字の足し算で覚えるならば、午廾（杵と両手）＋臼（くぼみ・うす）＝舂（臼を両手を使って杵で搗く。うすづく）です。漢字の部首は『臼・うす』、漢字の意味は『舂（うすづ）く』です。

音読みは呉音が『シュ』、漢音が『ショウ』、訓読みは『舂（うすづ）く』です。

舂（ショウ）は中学校で習う常用漢字から外れています。

　『臿（ソウ）』chāは、挿（さ）す様子を表す会意文字です。干（太い棒）＋臼（くぼみ）＝臿（くぼみに棒を挿す。さす）です。漢字の部首は『臼・うす』、漢字の意味は『挿（さ）す』、『穀物をつく』、『臿（うすづ）く』です。

音読みは呉音が『ショウ』、漢音が『ソウ』、訓読みが『臿（さ）す』、『臿（うすづ）く』です。挿（さ）すという漢字が好んで使われるため、『臿（ソウ）』を使うことをはありません。

臿（ソウ）は中学校で習う常用漢字から外れています。

臿（ソウ）、挿（ソウ）については『漢字の覚え方 臿』も御覧ください。

http://huusennarare.cocolog-nifty.com/blog/2017/10/post-313b.html

『漢字の覚え方 臼』　臼　旧　舊　舅　舂

参考図書http://bit.ly/1Xs359Oです。漢字についてより詳しく知りたい方は、←左記ブログページの本をお読みください。

少し練習しましょう。

1.うす（　）と杵（きね）。

2.災害のふっきゅう（　　　）。

3.きゅうち（　　　） の仲。

4.姑（しゅうとめ）と しゅうと（　　）。

解説です。基本の漢字は臼、舊（ふる）いは艹（くさかんむり）と隹（ふるとり）を足して舊、舅（しゅうと）は男を足して舅です。

解答です。臼、復旧・復舊、旧知・舊知、舅。

漢字の覚え方 戌

今日は戌（ジュツ）、烕・滅（メツ）、威（イ）、縅（イ）という漢字について説明します。基本の漢字は『戌（ジュツ）』xūで、読み方は『ジュツ』、『メツ』や『イ』、共通した意味は『ほろびる』、『けずる』です。

戌（ジュツ）、烕・滅（メツ）、威（イ）、縅（イ）とそれぞれ音符は違いますが、ここでは一緒に覚えるためにまとめて扱います。

漢字は足し算で表わす事が出来るものについては、意味を考えて漢字の足し算で覚えると便利です。『戌（ジュツ）』xūに何を足すとどんな漢字になるのかを考えます。滅は中学生、威は中学生 で習う常用漢字です。中学何年生で習うかは教科書によって異なります。また、烕、縅は常用漢字から外れていますが、漢字の足し算で一緒に覚えましょう。

　『戌（ジュツ・いぬ）』xūは、作物を刈り取ってひとまとめにする様子を表す会意文字です(藤堂）。漢字の足し算で表せ覚えるならば、一（ひとまとめ）＋戈（ほこ・ぶき・刃物）＝戌（作物を刈り取ってひとまとめにする。刈り取る。けずる。ほろぼす）です。漢字の部首は『戈・ほこづくり』、漢字の意味は『刈り取る』、『けずる』、『ほろぼす』、『戌（いぬ）』です。

鎌田は戊（ボ・ほこ）と一を合わせた形声文字としています。

音読みは呉音が『シュチ』、漢音が『シュツ』、慣用音が『ジュツ』、訓読みは『戌（いぬ）』です。戌（いぬ）の御産は安産であることから、戌（いぬ）の日におこなう安産祈願を行う習慣があります。平成２９年１０月２６日、１１月７日、１１月１９日が戌（いぬ）の日にあたります。

『戌（ジュツ・いぬ）』は旧暦の九月(収穫時期？）、時間は午後八時、方角は西北西、動物では犬にあてられています。

中国を中心とした東アジアの世界では、子 丑 寅 卯 辰 巳 午 未 申 酉 戌 亥の十二支を使って暦、時刻、方角を表しました。数字でもなんでもない漢字の順番を覚えるの大変です。そこで、神様に新年の挨拶に来た十二種類の動物になぞらえて、十二支を宛てて覚えたのです。

猿（申・さる）と犬（戌・いぬ）は中が悪く、喧嘩しながら来たので遅くなり、鶏（酉・とり）が喧嘩の仲裁をしたため、猿と犬の間に入って（申 酉 戌）の順になったと覚えます。

ちなみに一番目は牛の背中に乗ってきた鼠（子・ねずみ）、十二番目は勢いよく走ってきて、神様の前を通り越してしまった猪（亥・いのしし）です。

戌（いぬ）は犬（いぬ）、狗（いぬ）とも書きます。戌（ジュツ・いぬ）は常用漢字から外れています。

　『烕（メツ）』mièは、刃物で火種を切って消す様子を表す会意文字です。漢字の足し算で覚えるならば、戌（刃物）＋火（ひ）＝烕（刃物で火種を切って消す。ほろぼす）です。漢字の部首は『火・ひ』、漢字の意味は『火を消す』、『滅ほろ）びる』です。

音読みは呉音が『マチ』、漢音が『ベツ』、慣用音が『メツ』です。氵（さんずい）を足した滅（メツ）が好んで使われるため、烕（メツ）を使うことはありません。

烕（メツ・ほろびる）は常用漢字から外れています。

滅（メツ）の原字が烕（メツ）ですが、水を意味する氵（さんずい）を足した滅（メツ）を使うのが普通です。

　『滅（メツ）』mièは、水で火を消す様子を表す形声文字です。漢字の足し算で覚えるならば、氵（みず）＋烕（火種を切って火を消す）＝滅（水を使って火を完全に消しさる。火を消す。滅びる）です。漢字の部首は『氵・さんずい』、漢字の意味は『火を消す』、『滅（ほろ）びる』です。

音読みは呉音が『メチ・メツ』、漢音が『ベツ』、訓読みは『滅（ほろ）びる』です。消えてなくなることを消滅（ショウメツ）、灯りが点（つ）いたり消えたりすることを点滅（テンメツ）、ほろびることを漢語で滅亡（メツボウ）といいます。

滅（ほろ）びるは亡（ほろ）びるとも書きます。

滅（メツ・ほろびる）は中学生 で習う常用漢字です。

　『威（イ）』wēiは、女性を武器で威（おど）す様子を表す会意文字です。漢字の足し算で覚えるならば、戌（ほこ・武器）＋女（女性）＝威（女性を武器で威（おど）す。おどす）です。漢字の部首は『女・おんな』、漢字の意味は『威（おど）す』、『強い勢い』、『厳かな力』です。

音読みは呉音・漢音ともに『イ』、訓読みが常用外に『威（おど）す』があります。強い力でおびやかすこと脅威（キョウイ）、他を押さえつけ強い力を威力（イリョク）、威力でおどしつけることを威嚇（イカク）、堂々としておごそかな様子を威厳（イゲン）といいます。

威（おど）すは脅（おど）すと書くのが普通で、嚇（おど）すとも書きます。

威厳（イゲン）のある漢字で『あきら』、『おどし』、『たか』、『たけ』、『たけし』、『たける』、『つよ』、『つよし』、『とし』、『なり』、『のり』と名前に使われます。

威（イ・おどす）は中学生 で習う常用漢字です。

　『縅（おどし）』wēiは、鎧（よろい）の札（さね）を糸で通したものを表す会意文字です。漢字の足し算で覚えるならば、糸（いと）＋威（おどす）＝縅（鎧（よろい）の札（さね）を糸で通したもの。縅。おどし）です。漢字の部首は『糸・いと』、漢字の意味は『縅（おどし）』です。

縅（おどし）は鎧のさねを緒（糸）でつづり合わせたもので、緒（糸）を通すことから緒通（おど）しと呼ばれ、武具の威（おど）しに通じることから我が国で造られた国字です。

訓読みは『縅（おどし）』です。音読みはあるとすれば『イ』でしょう。緋色の糸で緒通した鎧を緋縅（ヒおどし）の鎧といいます。

縅（おどし）は常用漢字から外れています。

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戌　滅　威　縅　『漢字の覚え方 戌』

参考図書http://bit.ly/1Xs359Oです。漢字についてより詳しく知りたい方は、←左記ブログページの本をお読みください。

少し練習しましょう。

1.いぬ（　）の日の安産祈願。

2.可能性の しょうめつ（　　　）。

3.信号の てんめつ（　　　）。

4.大型台風の いりょく（　　　）。

5.ミサイルの きょうい（　　　　）。

6.緋おどし（　　）の鎧。

解説です。基本の漢字は戌、烕（ほろ）びるは火を足して烕、さらに氵を足して滅、威（おど）すは女を足して威、鎧（よろい）の縅（おどし）はさらに糸を足して縅です。

解答です。戌、消滅、点滅、威力、脅威、縅。

漢字の覚え方 盧

今日は盧（卢）、蘆（芦）、爐（炉）という漢字について説明します。基本の漢字は『盧（ロ）』lúで、読み方は『ロ』、共通した意味は『つぼ状の』、『中空の』です。

漢字は足し算で表わす事が出来るものについては、意味を考えて漢字の足し算で覚えると便利です。『盧（ロ）』lúに何を足すとどんな漢字になるのかを考えます。炉は中学校で習う常用漢字、芦は人名用漢字、盧、蘆、爐、鱸は常用漢字から外れていますが、漢字の足し算で一緒に覚えましょう。

　『盧（ロ）』lúは、飯の飯器を表す形声文字です。漢字の足し算で覚えるならば、虍田（つぼ状の飯器）＋皿（さら）＝盧（つぼ状の飯器。つぼ。つぼの中。暗い。黒い）です。漢字の部首は『皿・さら』、漢字の意味は『つぼ状の飯器』、『つぼ』、『まるい』、『黒い』です。

音読みは呉音が『ル』、漢音が『ロ』です。まるい壺を壺盧（コロ）、黒く塗った弓を盧弓（ロキュウ）といいます。

盧（ロ）は中学校で習う常用漢字から外れています。

簡略した字体の卢（ロ）があります。これは戸（コ）と別の起源の漢字です。また、『盧（ロ）』lúと近い漢字に『慮（ロ）』lǜがあります。

　『蘆（ロ）』lúは、蘆（あし）を表す形声文字です。漢字の足し算で覚えるならば、艹（植物）＋盧（つぼ状・中身の空の）＝蘆（茎が中空の植物。蘆。あし）です。漢字の部首は『艹・くさかんむり』、漢字の意味は『蘆（あし）』です。

音読みは呉音が『ル』、漢音が『ロ』、訓読みが『蘆（あし）』、『蘆（よし）』です。アシ（ヨシ）のことを漢語で蘆葦（ロイ）、蘆の花を蘆花（ロカ）、蘆の生えている洲を蘆洲（ロシュウ）といいます

日本語のアシは悪しに通じるため、ヨシと読ませることがあります。

正字は蘆（ロ）ですが、我が国では簡略化した字体の芦（ロ）が人名用漢字として登録されているのでこちらを使います。芦（ロ・あし）は人名用漢字です。

蘆・芦（あし）は葦（あし）とも書きます。

蘆（ロ）は常用漢字外、芦（ロ）が人名用漢字です。

　『爐（ロ）』lúは、爐（いろり）を表す形声文字です。漢字の足し算で覚えるならば、火（ひ）＋盧（つぼ）＝爐（火を入れる中空の容器。爐。いろり）です。漢字の部首は『火・ひ』、漢字の意味は『火を入れる器具』、『金属を加熱する装置』です。

音読みは呉音が『ル』、漢音が『ロ』、訓読みは常用外に『爐（いろり）』があります。懐（ふところ）に入れ身体を暖めるものを懐炉（カイロ）、火をたいて部屋を暖める器具を暖炉（ダンロ）、核燃料を使ったエネルギー装置を原子炉（ゲンシロ）といいます。

正字は爐（ロ）ですが、我が国では簡略化した字体の炉（ロ）が常用漢字として登録されているのでこちらを使います。旁の部分のデザインは戸（コ・扉のデザイン）と同じですが漢字のルーツとしては戸と別の漢字です。

爐・炉（いろり）は囲炉裏（いろり）と書く方が多いです。

蘆（ロ）は常用漢字外、炉（ロ・いろり）は中学生 で習う常用漢字です。

　『鱸（ロ）』lúは、口の大きな魚の鱸（すずき）を表す形声文字です。漢字の足し算で覚えるならば、魚（さかな）＋盧（口の大きくあいた）＝鱸（口の大きな魚。鱸。すずき）です。漢字の部首は『魚・さかな』、漢字の意味は『鱸（すずき）』です。

音読みは呉音が『ル』、漢音が『ロ』、訓読みは『鱸（すずき）』です。大きさは1mを超え、体は細長くて平たい。口が大きく、河川や海岸近くに生息する肉食性の魚です。

魚の成長とともに呼び名の変わる出世魚で、関東ではセイゴ→フッコ→スズキ、関西セイゴ→ハネ→スズキではのように変わります。

鱸（ロ・すずき）は常用漢字から外れています。部首索引 魚(うお・さかな) も御覧ください。

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盧 蘆 芦 爐 炉 鱸 『漢字の覚え方 盧』

参考図書http://bit.ly/1Xs359Oです。漢字についてより詳しく知りたい方は、←左記ブログページの本をお読みください。

少し練習しましょう。

1.植物の あし（　　　）。

2.だんろ（　　　）のある家。

3.かいろ（　　　）の季節。

4.げんしろ（　　　）の崩壊。

5.すずき（　　　）の塩焼き。

解説です。基本の漢字は盧、蘆（あし）は艹を足して蘆、爐（いろり）は火を足して爐、鱸（すずき）は魚を足して鱸です。

解答です。蘆・芦、葦、暖爐・暖炉、懐爐・懐炉、原子爐・原子炉、鱸。

漢字の覚え方 卓

今日は卓（タク）、悼（トウ）、悼（トウ）、綽（シャク）という『単語家族』について説明します。基本の漢字は『卓（タク）』zhuóで、読み方は『タク』、『シャク』や『トウ』、共通した意味は『抜きんでる』、『目立つ』です。

漢字は足し算で表わす事が出来るものについては、意味を考えて漢字の足し算で覚えると便利です。『卓（タク）』に何を足すとどんな漢字になるのかを考えます。卓は中学生、悼は中学生 で習う常用漢字です。中学何年生で習うかは教科書によって異なります。また、悼、綽は常用漢字から外れていますが、漢字の足し算で一緒に覚えましょう。

　『卓（タク）』zhuóは、目立つ様子を表す会意文字です。漢字の足し算で覚えるならば、人(人の行為）＋早（朝の薄暗い早い時間）＝卓（人が早く抜きんでて目立つ。抜きんでる）です。漢字の部首は『十・じゅう』、漢字の意味は『抜きんでる』、『目立つ』、『高い台』、『机（つくえ）』です。人は卜の形にデザインされています。

音読みは呉音・漢音ともに『タク』です。群を抜いて優れていることを卓越（タクエツ）、食事用の台を食卓（ショクタク）、中国風の食卓や中国風の長崎料理を卓袱（シッポク）、和室で用いる足の短い食卓を卓袱台（チャブダイ）、長方形の卓を使った球技を卓球（タッキュウ）といいます。

卓袱（シッポク）・卓袱（チャブ）は中国の音からきたといわれています。

非常に良い意味の漢字で『たか』、『たかし』、『すぐる』、『つな』、『とお』、『まこと』、『まさる』、『もち』と名前に使われます。

卓（タク）は中学生 で習う常用漢字です。

卓球の福原さん女子誕生おめでとうございます。

　『棹（トウ）』zhàoは、舟を動かす棹（さお）を表す形声文字です。漢字の足し算で覚えるならば、木(木製品）＋卓（抜きんでる）＝棹（水上に高く抜き出る舟の棹。さお）です。漢字の部首は『木・き』、漢字の意味は『棹（さお）』です。我が国では舟の棹（さお）だけでなく、三味線の柄の部分、箪笥（タンス）の様に長いものにも使われます。

音読みは呉音が『ジョウ』、漢音が『トウ』、訓読みが『棹（さお）』です。舟を進めるときに歌う歌を棹歌（トウカ）といいます。

棹（トウ・さお）は中学校で習う常用漢字から外れています。

　『悼（トウ）』dàoは、上から下へ抜きんでる心の悼（いた）みを表す形声文字です。漢字の足し算で覚えるならば、忄(心の動き）＋卓（抜きんでる）＝悼（上から下へ抜きんでる心の悼（いた）みを。いたみ）です。漢字の部首は『忄・りっしんべん』、漢字の意味は『悼（いた）み』、『死んだ人を思って悲しむ』です。

怪我や病気になった痛（いた）みは、『痛（ツウ）』tòngを用います。

果物が傷（いた）む場合は。『傷（ショウ）』shāngを用います。

音読みは呉音が『ドウ』、漢音が『トウ』、訓読みが『悼（いた）み』です。人の死を悲しみ悼むことを哀悼（アイトウ）、人の死の悼みを悲しんで述べる言葉を悼辞（トウジ）、死者の生前をしのんで悲しむことを追悼（ツイトウ）といいます。

悼（トウ・いたむ）は中学生 で習う常用漢字です。

　『綽（シャク）』chuòは、ゆったりした様子表す形声文字です。漢字の足し算で覚えるならば、糸(結ぶ・衣）＋卓（抜きんでる）＝綽（高く結ぶ。ゆとりをあける。ゆったり）です。漢字の部首は『糸・いと』、漢字の意味は『ゆったり』、『ゆとり』、『間をあける』です。

漢字の世界では糸や衣は『緊（キン）』jǐn、『緩（カン）』huǎn、『裕（ユウ）』yùなど事のなりゆきの状態を表す場合に使われることがあります。

音読みは呉音・漢音ともに『シャク』です。ゆったりとした様子を綽綽（シャクシャク）、本名と間をあけた呼び名を綽名（シャクメイ・あだな）といいます。

綽（シャク）は中学校で習う常用漢字から外れています。

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卓　棹　悼　綽　『漢字の覚え方 卓』

参考図書http://bit.ly/1Xs359Oです。漢字についてより詳しく知りたい方は、←左記ブログページの本をお読みください。

少し練習しましょう。

1.たくえつ（　　　）した技能。

2.たっきゅう（　　　）大会。

3.しょくたく（　　　）を家族で囲む。

4.船頭が とうか（　　　）を唄う。

5.あいとう（　　　）の意。

6.余裕 しゃくしゃく（　）。

解説です。基本の漢字は卓、棹（さお）は木を足して棹、悼（いた）みは忄（りっしんべん）を足して悼、綽々（シャクシャク）は糸を足して綽です。

解答です。卓越、卓球、食卓、棹歌、哀悼、綽綽。

漢字の覚え方 契

今日は契（ケイ）、喫（キツ）、楔（セツ）、禊（セツ）、絜（ケツ）、潔（ケツ）という漢字について説明します。基本の漢字は『契（ケイ）』qìで、読み方は『ケイ』や『ケツ』、『キツ』、共通した意味は『印をつける』、『傷をつける』です。

漢字は足し算で表わす事が出来るものについては、意味を考えて漢字の足し算で覚えると便利です。『契（ケイ）』に何を足すとどんな漢字になるのかを考えます。小学校5年生で潔を習い、契、喫は中学校で習う常用漢字、楔、禊、絜は常用漢字から外れていますが、漢字の足し算で一緒に覚えましょう。

　『契（ケイ）』qìは、契約（ケイヤク）を表す会意文字です。漢字の足し算で覚えるならば、丯(木片に彡印を刻（きざ）む形）＋刀(かたな）＋大（人の姿）＝契（木片に彡印を刻んで契約する。ちぎり）です。漢字の部首は『大・だい』、漢字の意味は『契約（ケイヤク）する』、『約束』、『契（ちぎ）る』、『手形』、『割り符』、『合う』です。

音読みは呉音が『ケ』、漢音が『ケイ』、訓読みが『契（ちぎ）り』です。約束の印を刻むこと・取り決めを契約（ケイヤク）、物事が合うきっかけを契機（ケイキ）、二枚の同一書類の両方に押す印を契印（ケイイン）といいます。

契（ケイ）は中学生 で習う常用漢字です。

　『喫（キツ・のむ）』chīは、咥（くわ）える様子・喫（の）む様子を表す形声文字です。漢字の足し算で覚えるならば、口（くち）＋契（刀で契約の傷をつける）＝喫（歯で傷を付けて齧（かじ）る。咥（くわ）える。のむ）です。漢字の部首は『口・くちへん』、漢字の意味は『喰う』、『咥（くわ）える』、『たっぷりと味わう』、『喫（の）む』です。

白川は吃（キツ）と通ずるとし、藤堂は吃（キツ）と同じに使うとしています。

音読みは呉音が『キャク』、漢音が『ケキ』、慣用音が『キツ』、訓読みが常用外に『喫（の）む』があります。煙草を嗜（たしな）むことを喫煙（キツエン）、御茶を飲むこと・小さな宴会を喫茶（キッサ）、たっぷりと味わうことを満喫（マンキツ）といいます。

喫（キツ・のむ）は中学生 で習う常用漢字です。

　『楔（セツ・くさび）』xiēは、楔（くさび）を表す形声文字です。漢字の足し算で覚えるならば、木（き）＋契（傷をつける・切れ目を入れる）＝楔（切れ目にさしこんで塞（ふさ）ぐ木。木を割るために打ち込むもの。くさび）です。漢字の部首は『木・きへん』、漢字の意味は『楔（くさび）』です。

音読みは呉音が『セツ』、漢音が『セチ』、訓読みが『楔（くさび）』です。シュメール人によって発明されたくさび状の文字を楔形文字（セツケイモンジ・くさびがたモンジ）といいます。

楔（セツ・くさび）は中学校で習う常用漢字から外れています。

　『禊（ケイ・みそぎ）』xìは、禊（みそぎ）を表す形声文字です。漢字の足し算で覚えるならば、示（神事）＋契（けずりとる）＝禊（神事に穢（けが）れうをけずりとる。みそぎ）です。漢字の部首は『示・しめすへん』、漢字の意味は『禊（みそぎ）』です。

音読みは呉音が『ゲ』、漢音が『ケイ』、訓読みが『禊（みそぎ）』です。春に行う禊（みそぎ）を春禊（シュンケイ）、秋に行う禊を秋禊（シュウケイ）といいます。

禊（ケイ・みそぎ）は中学校で習う常用漢字から外れています。

　『絜（ケツ）』xiéは、目印をつける・糸を結ぶ様子を表す形声文字です。漢字の足し算では、丯刀(目印を入れる・きざむ）＋糸（いと）＝絜（糸に目印の結び目をつける。目印をつける。結ぶ）です。漢字の部首は『糸・いと』、漢字の意味は『目印をつける』、『結ぶ』、『きざむ』、『目印まではかる』です。

音読みは呉音が『ゲチ』、漢音が『ケツ』です。ひもや物差しではかることをを絜矩（ケツク）といいます。

絜（ケツ）は中学校で習う常用漢字から外れています。

　『潔（ケツ）』jiéは、潔（いさぎよ）い状態を表す形声文字です。漢字の足し算で覚えるならば、氵(水・きれいな）＋絜(契約・紐で引き締める）＝潔（きれいで引き締まった状態。潔い。いさぎよい）です。漢字の部首は『氵・さんずい』、漢字の意味は『潔（いさぎよ）い』、『正しい行い』です。絜（ケツ）や契（ケイ）は契約（ケイヤク）に関係した漢字といわれています。

音読みは呉音が『ケチ』、漢音が『ケツ』、訓読みが『潔（いさぎよ）い』です。汚れがなく清らかな状態を清潔（セイケツ）、心や行いがきれいなさまを潔白（ケッパク）、余計なものがなくすっきりした状態を簡潔（カンケツ）といいます。

きれいな漢字で『きよ』、『きよし』、『ゆき』、『よし』と名前に使われます。

また呉音の韻が『チ』のときは漢音の韻が『ツ』になることがあります。音読みの呉音、漢音については呉音と漢音 もご覧ください。

潔（ケツ）小学校5年生で習う漢字です。

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契 喫 楔 禊 絜 潔　『漢字の覚え方 契』

参考図書http://bit.ly/1Xs359Oです。漢字についてより詳しく知りたい方は、←左記ブログページの本をお読みください。

少し練習しましょう。

1.けいやく（　　　）を交わす。

2.きつえん（　　　）室。

3.紅葉を まんきつ（　　　）する。

4.くさびがた（　　　）文字。

5.みそぎ（　）。

6.せいけつ（　　　）な衣服。

7.かんけつ（　　　）な指示。

解説です。基本の漢字は契、喫（の）むは口を足して喫、楔（くさび）は木を足して楔、禊（みそぎ）は示を足して禊、絜（はかる）は大を糸に換えて絜、潔（いさぎよ）いは氵（さんずい）をさらに足して潔です。

解答です。契約、喫煙、満喫、楔形、禊、清潔、簡潔。

漢字の覚え方 奉

今日は奉（ブ・ホウ）、棒（ボウ）、俸（ホウ）、捧（ホウ）という漢字について説明します。基本の漢字は『奉（ホウ）』fēngで、読み方は『ホウ』や『ブ』、共通した意味は『奉（たてまつ）る』、『奉・捧（ささ）げる』、『両手で戴く』です。

漢字は足し算で表わす事が出来るものについては、意味を考えて漢字の足し算で覚えると便利です。『奉（ブ・ホウ）』に何を足すとどんな漢字になるのかを考えます。棒は小学校6年生で習う漢字 、奉、俸は中学校で習う常用漢字、捧は人名用漢字です。漢字の足し算で一緒に覚えましょう。

　『奉（ブ・ホウ）』fèngは、両手で奉（ささ）げ持つ様子を表す会意文字です。漢字の足し算で覚えるならば、十＋廾＋手＝奉（ブ）です。漢字の部首は『大・だい』、漢字の意味は『奉（たてまつ）る』で、『奉（ささ）げる』、『両手で受ける』、『おし戴いて大切にする』、『仕える』です。

古代の辞書『説文解字』には｢承（うけたまわ）るなり。手に从（したが）い廾に从（したが）う」とあります。

音読みは呉音が『ブ』、漢音が『ホウ』、訓読みは『奉（たてまつ）る』で、常用外に『奉（ささ）げる』があります。上位者の命令を奉り執行すること・人物、幕府の公務の執行者を奉行（ブギョウ）、神仏を楽しませるために供物を供えたり、芸能を演じることを奉納（ホウノウ）主人のために仕えることを奉公（ホウコウ）、君主に仕えること・社会のために尽くすこと・品物を特別安くすることを奉仕（ホウシ）といいます。

奉（ブ・ホウ・たてまつる）は中学生 で習う常用漢字です。

　『棒（ボウ）』bàngは、細長い木を表す形声文字です。漢字の足し算で覚えるならば、木（木製品）＋奉（両手で捧げる）＝棒（両手で持つ木の棒）です。漢字の部首は『木・きへん』、漢字の意味は『棒(ボウ）』です。

音読みは呉音が『ボウ』、漢音が『ホウ』です。籠(かご）を持つ相手・仕事の仲間を相棒（あいボウ）、片棒（かたボウ）といいます。

棒（ボウ）は小学校6年生で習う漢字です。

　『捧（ホウ）』pěngは、捧（ささ）げる様子を表す形声文字です。漢字の足し算で覚えるならば、扌（手の動作）＋奉（両手で捧げる）＝捧（両手で捧（ささ）げる。ささげる。かかえる）です。漢字の部首は『扌・てへん』、漢字の意味は『捧（ささ）げる』、『捧（かか）える』です。

音読みは呉音が『ボウ』、漢音が『ホウ』、訓読みは『捧（ささ）げる』、『捧（かか）える』です。うやうやしく両手で奉げ持つことを捧持（ホウジ）、腹を両手でかかえることを捧腹・抱腹（ホウフク）といいます。

☆捧腹絶倒・抱腹絶倒（ホウフクゼットウ）とは腹を抱えて、転（ころ）がるほど大笑いすることをいいます。

捧（ホウ・ささげる）は人名用漢字です。

　『俸（ホウ）』fèngは、給与をおし戴く様子を表す形声文字です。漢字の足し算で覚えるならば、イ（人間の経済活動）＋奉（両手でおし戴く）＝俸（両手でおし戴く扶持。給与）です。漢字の部首は『イ・にんべん』、漢字の意味は『扶持（フチ）』、『給与（キュウヨ）』です。

音読みは呉音が『ブ』、漢音が『ホウ』です。職務に対して頂戴する扶持のことを俸給（ホウキュウ）、官吏の職務に対して支給された米や金銭を俸禄（ホウロク）、俸給の年額を年俸（ネンボウ）といいます。

俸（ホウ）は中学生 で習う常用漢字です。

http://huusennarare.cocolog-nifty.com/blog/2017/10/post-0774.html

奉　捧　棒　俸　『漢字の覚え方 奉』　

参考図書http://bit.ly/1Xs359Oです。漢字についてより詳しく知りたい方は、←左記ブログページの本をお読みください。

少し練習しましょう。

1.町 ぶぎょう（　　　）。

2.ほうし（　　　）活動。

3.神社に ほうのう（　　　）する。

4.かたぼう（　　　）を担（かつ）ぐ。

5.ほうふくぜっとう（　　　　　　）。

6.ほうきゅう（　　　）の支払い。

7.野球選手の ねんぼう（　　　）。

解説です。基本の漢字は奉、棒（ボウ）は木を足して棒、捧（ささ）げるは扌（てへん）を足して捧、俸給（ホウキュウ）はイ（にんべん）を足して俸です。

解答です。奉行、奉仕、奉納、片棒、捧腹絶倒・抱腹絶倒、俸給、年俸。