漢字の覚え方 貝・買
今日は貝(バイ)、敗(ハイ)、買(バイ)、売(バイ)、唄(バイ)、負(フ)、読(ドク)、続(ゾク)という漢字のについて説明します。基本になる漢字は『貝(バイ)』です。二枚貝や貨幣を表しています。基本の音読みは『バイ』か『ハイ』と読みます。
漢字は足し算で表わす事が出来るものについては、意味を考えて漢字の足し算でを覚えると便利です。貝(バイ・ハイ)に何を足すとどのような漢字になるか考えます。貝は小学校1年生で習う漢字、買、売は小学校2年生で習う漢字 、敗は小学校4年で習う漢字 、唄は中学校で習う常用漢字です。貝(バイ)や売(バイ)に近い漢字として、負(フ)、続(ゾク)、読(ドク)があり、ここで一緒に説明致します。負は小学校3年生、続は4年生、読は2年生で習います。漢字の足し算で一緒に覚えましょう。
『貝(バイ・ハイ)』beiという漢字は、二枚貝が開かれた姿を表す象形文字です。読み方は、訓読みの『かい』が普通で、音読みの『バイ』、『ハイ』は使いません。漢字の部首は『貝・かい』、『貝』はお金として流通していたため、『お金』・『財宝』などの意味があります。貝殻(かいがら)、貝塚(かいづか)、貝柱(かいばしら)の貝です。小学校1年で習う漢字です。
『貝(バイ・ハイ・かい)』は小学校1年生で習う漢字 です。
『敗(ハイ)』baiは、二枚貝が二つに割れる姿を示しています。貝に動作を示す攵(ぼくづくり)を合わせます。漢字の足し算では、貝+攵(ぼくづくり)=敗(貝が離れて敗れる様子。破れる)です。漢字の部首は『攵・ぼくづくり』です。
動作を表す攵(ぼくづくり)は、篆文で攴(ボク)pū、楷書体では攵(ボク)pūのデザインをとります。
音読みでは『ハイ』、訓読みは『敗(やぶ)れる』です。敗戦(ハイセン)、敗北(ハイボク)、腐敗(フハイ)、完敗(カンパイ)の敗です。
『敗(ハイ・やぶれる)』は小学校4年で習う漢字です。
ここで、日本語の発音の問題をお話します。『ん』の後の『はひふへほ』は、『ぱぴぷぺぽ』に変わります。『ぱぴぷぺぽ』の方が言いやすいのです。完敗(カンパイ)、散歩(サンポ)、紺碧(コンペキ)、振幅(シンプク)、簡保(カンポ)等。これは日本人の唇の運動の問題で、漢字の読みの問題ではありません。
『唄(バイ)』baiは、仏典を唄うように読む様子を表す漢字です。梵語のbhasaの音訳で、貝は直接関係ありません。漢字の足し算では、口+貝(バイ)=唄(仏典を唄うように読む)です。漢字の部首は『口』です。我が国では、民謡や小唄を唄うことを示す漢字です。
音読みでは『バイ』が普通です。訓読みは『唄(うた)』です。梵唄(ボンバイ・仏典を唄うように読む)、小唄(こうた)の唄です。
『唄(バイ・うた)』は 中学校で習う常用漢字です。平成22年より新しく常用漢字に登録された漢字です。
『買(バイ)』maiという漢字は 貝に网(あみ)を足したものです。网は実際書くときには、罒(モウ・よこめ)と書きます。網から集めたお金を出して、品物を買う姿です。漢字の足し算では、网+貝(お金)=買(お金を出して買う)です。漢字部首は『貝・かい』です。
映像ではこんな感じです。
音読みでは、呉音が『メ』で漢音の『バイ』が普通です。訓読みは『買う(かう)』です。買い物(かいもの)、売買(バイバイ)、買収(バイシュウ)の買です。
『買(バイ・かう)』は小学校2年生で習う漢字です。
『売・賣(バイ・マイ)』maiという漢字があります。商人の側に立った漢字です。買に出を足し合わせたものです。お金を出させて売ることを示します。漢字の足し算では、出(士)+買(買う)=賣(お金を出させて売る。売・賣)です。漢字の部首は『士・さむらい』(出の省略した形)です。
『賣』が正式な字体ですが、常用漢字体では省略した漢字の。『売』を使います。読み方は音読みは、呉音が『メ』、漢音の『バイ』が普通で、唐宋音の『マイ』とよむこともあります。訓読みが『うる』です。商売(ショウバイ)、販売(ハンバイ)、売値(うりね)、焼売(シュウマイ)の売です。
『売(バイ・うる)』は小学校2年生で習う漢字です。
『負(フ)』fuという漢字は 人が財貨を背負う姿を示す会意文字です。漢字の足し算では、人+貝(財貨)=負(財貨を背負う。背を見せて負ける)です。漢字の部首は『貝・かい』です。
漢字の意味は、背中にのせるで『負(お)う』、『頼りにする』です。背を向けることから、『そむく』、『負(ま)ける』の意味にも使われます。
音読みは呉音が『ブ』、漢音が『フウ』、慣用音が『フ』です。訓読みは『負(ま)ける』、『負(お)う』です。自分を頼りにすることを自負(ジフ)、やっかいなものを背負うことを負担(フタン)といいます。
『負(フ・まける)』は小学校3年で習う漢字です。
(イク)という漢字があります。 賣(バイ)に似た漢字で本来は別字でしたが、現在は混同されています。やはり商売を表しています。この漢字の省略形としても『売(バイ)』を使います。
『読・讀(ドク・トウ)』dúは、言葉を示す言(ごんべん)を(イク)に合わせた形声文字です。『言葉を取り込むことから、『読む』を表すようになりました。意味は『読むこと』、言葉を取り込んで『言葉を取り込んで理解する』ことです。
音読みは呉音の『ドク』が普通で、漢音の『トク』、『トウ』と読むこともあります。訓読みは『読(よ)む』です。基の漢字は(イク)なので、似た漢字の賣(バイ・マイ)や賣の省略字体の売(バイ・マイ)の漢字が使われますが『バイ』とは読まず、『ドク・トウ』と読みます。
字体については、常用漢字体である『読』の字体を使います。『讀』はあまり使われる事はありません。
本を読むことを読書(ドクショ)、声を出さずに黙って読むことを黙読(モクドク)、声に出して読み上げること朗読(ロウドク)、文の最後につける句点(。)と文中に読みやすくために読点(、)を句読点(クトウテン)、普通に読めない文字・文章などを読み解くことを解読(カイドク)、本などを読むこと・気軽に読めるように書かれたものを読み物(よみもの)といいます。
読(ドク・トウ・よむ)は小学校2年生で習う漢字 です。
『続・續(ゾク・ショク)』xùは、商売が続く事を表す漢字です。漢字の足し算では、糸に(イク)を合わせます。基の漢字は
(イク)なので、似た漢字の賣(バイ・マイ)や賣の省略字体の売(バイ・マイ)の漢字が使われますが『バイ』とは読まず、『ゾク・ショク』と読みます。
字体については、常用漢字体である『続』の字体を使います。『續』はあまり使われる事はありません。
音読みは呉音の『ゾク』が普通で、まれに漢音の『ショク』と読みます。訓読みは『続(つづ)く』、『続(つづ)ける』です。保ち続けることを持続(ジゾク)、引き続き存在することを存続(ソンゾク)、前から行っていることをそのまま続けることを継続(ケイゾク)、切れ目なく続くことを連続(レンゾク)、一度では終わりにならず、何回か回を重ねて終わるドラマなどを続き物(つづきもの)といいます。
続(ゾク・ショク・つづく)は小学校4年生で習う漢字です。
(イク)を使う漢字はその他には、冒瀆(ボウトク)の瀆、贖罪(ショクザイ)の贖があります。
http://huusennarare.cocolog-nifty.com/blog/2013/03/post-0444.html
参考図書http://bit.ly/1Xs359Oです。漢字についてより詳しく知りたい方は、←左記ブログページの本をお読みください。
少し練習しましょう。
1.かいばしら ( )の天麩羅。
2.オリンピック、はいせん ( )の理由。
3.かいもの ( )に出掛ける。
4.ふたん ( )に堪えない。
5.選挙で ばいしゅう ( )を頼まれる。
6.しょうばい ( )を始める。
7.委託 はんばい( )。
8.努力を けいぞく ( )する。
9.くとうてん ( )を打つ。
10. どくしょ ( )の秋。
解答です。
貝柱、敗戦、買い物・買物、負担、買収、商売、販売、継続、句読点、読書
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